『ONE PIECE』原作に追いついた

あのバギーが四皇になったと聞いて慌てて追いかけ始めた。60巻くらいから週1冊程度ちまちま買ってはや半年。ようやく最新107巻まで到達。

しかしこれだけ長くてもめちゃくちゃ面白いのがすごい。毎回パターンはほとんど同じなのに、これまでの膨大な旅で出会ったキャラクターが意外な形で出てくるというのがいい。バギーなんてそれこそ1巻から登場している古参キャラだし、コビーなんて2話から出ているのにすごいことになってるし。ちょい役だと思ったぬれ髪のカリブーとかワポルなんかが、ここに来て活躍(?)するというのも、キャラクターがこの世界に生きているという感じがしてかなり良い。

それとカイドウ線でついに出たギア5。ゴムゴムの実の覚醒フォームという位置づけであり、自身のみならず他者や無機物もゴム化するという規格外の能力なわけなのだけど、いわゆる「ギャグ補正」をリアルにやるという点が面白い。ある意味でフィクションの中でフィクションをやるという意味で物語全体のテーマにも深く関わってくるのは間違いないし、尾田栄一郎はこの作品で「フィクションの現実における意味」を描こうとしているのではないか?とも考えた。

とにかく100巻を超えてもまだ先が気になるというは規格外の作品である。

『百木田家の古書暮らし』(第4巻)

王道ラブコメっぽい展開になってきた。「気になっていたあの人、親戚かも…」→「実は親戚じゃありませんでした!」のコンボとかベタすぎるんだけど、好きだなあ。色々な感情や状況の変化に高速で振り回される主人公の二実さんが実に可愛くて魅力的。姉や妹の周りの人間関係もじわじわと複雑になってきて、群像劇としての今後の展開が楽しみな作品ですね。

「古書暮らし」の「古書」の部分はだんだん薄まってきてはいるのだけど、神保町という土地の持つしっとりとした雰囲気は活かされているような気がしますね。

最後のどんでん返しにやられた:北野武監督の『首』

いやー、笑った笑った!評判で戦国コメディということは聞いていたのだけど、思いの外コメディの寄せたなあ。というか和風モンティパイソンの趣がある。あっちほどクールじゃなくてだいぶ泥臭いけれども。

基本的にはタイトルにあるように「首」を巡るナンセンスコメディ(ただし非常に残虐な)なのだけれど、それが最高潮に達するのがラストカットの秀吉のセリフ。この秀吉自体、ビートたけしのはまり役というか素のたけしじゃねえか、といった趣で大変面白いのだけど、その彼が物語の最後に発するセリフにはある種唖然とさせられる。ネタバレになってしまうけれど、『STAR DRIVER 輝きのタクト』の終盤のあのセリフをどうしても思い出さずにはいられないのだ。それまで金にも等しい価値を与えられていた「首」の価値が逆転し、サッカーボールになる瞬間。織田→豊臣→徳川という栄枯盛衰に象徴されるように、戦国の世の、ホモソーシャルな競い合いの、そして人生の無情を思わずにはいられない。その点で言うなら、最後まで首の価値を信じて死んでいった茂助(中村獅童)はある意味で幸せな死に様だったのではないだろうか。

映画『首』公式サイト

めちゃくちゃコスパがいい:鮨あさひ@五反田

五反田の鮨あさひさんに行ってきました。ディナーで20品+日本酒ペアリングで14,300円という破格の値段。そしてクオリティも高い!カウンターもあるし、テーブルもあり、雰囲気すごく良い、という素晴らしいお店でした。

この日のメニューはこんな感じ。LINEで見れるというのが面白い。こうやってスクショ撮っておけば見返せるしいいですね。

日本酒のペアリングは有名どころから初めて知った銘柄まで幅広く。3品ごとくらいに1杯ぐらい来るペースで全部で7種くらいいただきました。銘柄の説明も非常に丁寧で良かったです。あとウェルカムドリンクを1杯選べます。こういうのも地味にいい。

以下印象深いネタ。

先付けに続いて登場する雲丹トロと日本酒のペアリング。いきなり美味しい。日本酒で脂を洗い落とすようなイメージ。日本酒は純米吟醸スパークリングの水芭蕉。

鰆握り。脂の乗り方がやばい。

シグネチャーの蒸し鮑トリプリング。そのまま食べて感触を楽しみ、米を投入して味を楽しむ。ペアの日本酒は何だったかな…。

生本鮪握り。これも脂の乗り方が絶妙で美味しすぎる。

穴子の手巻き。下の米も敷いてあってまさに手巻き的な感じで食べられる。滋味豊か。

全体的にクオリティが高く、お酒との相性も素晴らしかったです。カウンターは特に雰囲気が良いのでおすすめ。また行きたい。

五反田 鮨あさひ