映画レビュー

【映画レビュー】『キングスマン:ゴールデン・サークル』:秒でひき肉!!

投稿日:2018年1月13日 更新日:


貴重なメガネっ子を殺しやがって!許さんぞ!!

 映画観終わった直後に真っ先に頭に浮かんできたのがこれ。コリン・ファース復活でヤッター!と思ってたらあの人もこの人もいなくなっちゃうなんて…。予告で「キングスマン壊滅!」ってのは見てましたけど、本当に壊滅するとは。これはちょっと意表を突かれましたね。「お前の将来これからやん!」ってやつもあっさり死ぬんだけどこれってネタバレになりますかね?

 ところで、ここまで書いたところで気づいたんですが、キングスマン全員メガネっ子じゃん。全然貴重じゃなかったしむしろ飽和状態ですね。というわけで、生き残りのエグジー(タロン・エガートン)とかがアメリカのステイツマンに身を寄せることになるわけですが、なんとこっちの組織もみんなメガネっ子!なんだろう、めっちゃ趣味が合いそう。特に最高なのがハル・ベリー演ずるジンジャー。すげえ似合ってるやん。かーわーいーいー。

 でもって、前作でサミュエル・L・ジャクソンにいきなり撃たれていきなり死んだはずのハリー(コリン・ファース)が生きていた!「実は生きていたパターン」の中でもかなりレアじゃないすかこれ。だってあの至近距離で頭に撃ち込まれたのに…。あのなんとかジェル(名前忘れた)マジ便利だな!どうしてもコリン・ファースを出したかった制作者の意気込みが伝わってきますね。このあたりのトンデモ感、スパイ映画っぽくて好き。今回死んだ奴らも爆発四散してるところを見ているわけではないので絶対生きてると思う(ハンバーガーになった奴らは流石に死んだと思う)。それはそうと、モノクルのハリーもいいぞ!最初の方ちょっとボケてておじいちゃん感があるし。「ちょうちょちょうちょ」とか言ってるし、実質ガルパンでは…??

狂気のハンバーガーおばさん最高!

 さて、前作のヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)も強烈なキャラだったけど、今作の巨大麻薬組織ゴールデン・サークルのボス、ポピーおばさん(ジュリアン・ムーア)もなかなかのキチガイ。ジュリアン・ムーアと言えば、一昨年くらいにやってた『アリスのままで』(リチャード・グラッツァー/ウォッシュ・ウェストモアランド監督)で記憶を失いつつある言語学者の繊細な演技が印象深いけど、今回は逆方向に振り切った感じ。ノリノリでハンバーガー作ってるとこと、ノリノリで身代金要求してるとこ好き。ちなみにポピーのアジトであるポピータウン(20世紀中盤のアメリカっぽい街並みが素敵)はカンボジアにあるんだけど、近所のミャンマー・ラオス・タイの国境付近は黄金三角地帯と呼ばれる麻薬の一大生産地(『メコン大作戦』で観た!)。組織名のゴールデン・サークルはここから来てるんやな。

 面白いのがこのおばさんの犯行の動機で、普通だったら組織がバレそうになって返り討ちにするパターンじゃないですか。自分からグイグイ行きますからね、ゴールデン・サークル。向こうから手を出してくる前は、誰も組織の実態を知らなかったのに、何故か全世界に対して宣戦布告しちゃうの新しいよね~。犯行の方法もなかなかイカれてて、面白いから詳細は言わないんだけど、ランサムウェア方式なんですよね。しかもワールドワイド。そういえばヴァレンタインおじさんもいきなり人類滅亡させようとしてたよね。ふと思い出したのが、小川一水先生のSF大河巨編「天冥の標」シリーズの第六部「宿怨」。あれも全人類ランサムウェア計画だったなー。ポピーおばさんも金はあるけど自由がないし、有名にもなりたいから、全人類脅しにかかるんだけど、それにしてはアジトの警備が薄すぎるよな~。ちゃんと解毒剤も用意してくれてるし優しさがある(気がする)。

 脇役の中ではエルトン・ジョン?とかいうおじいちゃんが良かった。よく知らんけど。ヤク中アル中だったのに、そういう葛藤を微塵も感じさせないキレの良いアクションが見事。70歳なのに地味に強い。ジョンの後ろに隠れてヒットアンドアウェイするハリーがこの映画の(個人的に)ベストシーン!!一方、前作の頭パーン事件をからくも生き延び、復讐のサイボーグと化したチャーリー(エドワード・ホルクロフト)が今回のエグジーのライバル的存在なんだけど、腕(取り外し自由)が活躍したことしか覚えてない…。影うすい…。

ハンバーガーの扱いが良くない!

 この映画、大体満点なんだけど、一つだけ不満があるのは、ハンバーガーの扱い。良く言えばアメリカン、悪く言えば雑。内臓とか骨とか毛とかちゃんと分けて欲しいンすよね~。少なくとも外皮的なやつとかガラスを使った装飾品(婉曲表現)とかを外してミンチにしてほしいなあ。例えば、ヨハン・ブルマンダー/ボニータ・ドレイク監督の『アメリカン・バーガー』(2014年)だとちゃんと精肉工場で処理されてて安心・安全!て感じがする。ポピー・ダイナーのひき肉製造機、謎のテクノロジーで、出て来る肉はきれいなひき肉なんだけど、どうにも気になる…。

 とは言うものの、『犬神家の一族』を彷彿とさせるあのビジュアルは悪趣味極まりなくてめちゃくちゃ好印象(悪い意味で)。これとコラボした「ポピー・バーガー」とやらを出しちゃったハードロックカフェ、マジでイカれてるぜ!劇場でも提供してほしかったですね。あと…、最後のあの人、あんなひどい目に合うほどの悪人だったかな…ってちょっと思っちゃうんですよね…。(途中までは)良いやつだったのに…。ハンバーガーになったら流石に復活しないだろうし…。

 とりあえず、次回作では最低限あいつ(メガネ)とあいつ(メガネ)は復活させてくれよな!

基本情報

キングスマン:ゴールデン・サークル  Kingsman: The Golden Circle140 min

監督:マシュー・ボーン

音楽:ヘンリー・ジャックマン/マシュー・マージソン

脚本:ジェーン・ゴールドマン/マシュー・ボーン

撮影:ジョージ・リッチモンド

出演:コリン・ファース/ジュリアン・ムーア/タロン・エガートン/マーク・ストロング/ハル・ベリー/エルトン・ジョン/チャニング・テイタム/ジェフ・ブリッジス/ソフィー・クックソン/ペドロ・パスカル/エドワード・ホルクロフト

公式サイトhttp://www.foxmovies-jp.com/kingsman/

関連コンテンツとスポンサードリンク

-映画レビュー

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

【映画レビュー】『きみの声をとどけたい』:ラジオと女子高生が紡ぐひと夏の奇跡【ネタバレなし】

「キミコエ・オーディション」から生まれた6人の新人声優がメインキャラクターを演じる、爽やか極まりない王道青春ストーリー!いろいろと惜しいところはあるけれど、とても愛おしい映画です。

【映画レビュー】『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』

エドガー・ライト監督、サイモン・ペッグ、ニック・フロスト主演のSF映画『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』のレビューです。SF映画というよりビール映画ですね!

『M:I フォールアウト』でトム・クルーズの走りに惚れる!【2018年8月に観た映画まとめ】

2018年8月に観た映画の覚書です。全然期待してなかった『ミッション:インポッシブル フォールアウト』がクッソ面白かった!!トムクルの走り!!最高!!賛否両論のジュブナイルSFアニメ『ペンギン・ハイウェイ』も自分は肯定派。ぜひ観てほしいです。

【映画レビュー】『THE NEXT GENERATION パトレイバー 第1章』

押井守総監督による実写版パトレイバーシリーズ『The Next Generation パトレイバー 第1章』のレビューです。「ep 0 栄光の特車二課」と「ep 1 三代目出動せよ!」の2本立て。押井守らしい、煙にまいたような話でした。真野恵里菜ちゃんかわいい。

【映画レビュー】今月観た映画まとめ:『さよならの朝に約束の花をかざろう』は必見!【2018年2月】

2018年2月に観た映画の覚書です。新作4本しか観てない…。月間ベストは『さよならの朝に約束の花をかざろう』。