はじめに

 今月も引き続き積読消化月間でしたけど、新刊もとても豊作でしたね。特に先月買ったニール・スティーヴンスンの『七人のイヴ』Ⅰは今年のSFの代表格とも言える壮大さとエンタメ的読みやすさが同居している傑作。『われらはレギオン』の続刊も超オススメ。あと漫画ばっか読んでたけどどれも良かったです。月間読了冊数は66冊。9割漫画。

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映画の方のログ

今月のベスト1冊!

ニール・スティーヴンスン『七人のイヴ』Ⅰ

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 今月Ⅱ巻まで出たんだけど、読みきれなかった…。ざっくりとしたあらすじとしては、突如として月が7つに分裂!このままでは破片同士が指数関数的に衝突/分裂を繰り返し、約2年後から地表に破片が降り注ぐ大災害「ハードレイン」が始まる。その期間、推定約5,000年…!およそ考えつく限り最悪に近い死刑宣告を突きつけられた人類ですが、それでも生き残りに向けて動き出すのがこの第一巻。厳しいのが、「既存の科学技術のみ」というのと「ハードレインが始まるまで2年しか無い」という点。例えば最近の滅亡もので思い出すのは梶尾真治先生の傑作滅亡宇宙開拓SF『怨讐星域』で、こちらもしっかり滅亡するんだけど、恒星間を繋ぐ転送装置が発明されることで結果として地球に残る人類は限られたものになっている。対して本作では、現在ある技術でどれだけの人間が生き残ることができるかに焦点が絞られていて、そうなると宇宙に逃げることができる人間だけでも本当に少ないんですね。これ結構ショックでした。もっといけるだろうと思ってたんですが…。この手の作品だと「どう選ぶか」がテーマの一つになってくるかと思うんですけど、こうも少ないとあまり関心も持てず…。作中の地球人たちももうほとんど諦めてて、その空気感がなんとなく伝わってくるんですよね…。切ない…。『怨讐聖域』の場合は転送装置に入ればとりあえず逃げられる(ただし転送先が岩の中だったりする)ので、まだ希望があったんですけど、本当もう無慈悲。まあもっと時間があればよかったんでしょうけど、2年しか無いっていうのがまたハードル高い!ざっくり700日しかないですからね。後半になるとじゃんじゃんロケット打ち上げてます。ISSを中心とした宇宙開発が後半のメインになってくるんですが、このあたりもリアリティあって非常に読み応えがあります。人間が増えると熱を捨てきれないとか、そういう地味な宇宙ステーション運営のくだりとか。最終巻は5,000年後の遠未来まで到達するそうなので、未来史として楽しめそう。三ヶ月連続刊行というのもありがたくて、この手の壮大な話になると、次巻が出るまでに年単位かかるので、最新刊が出る頃には前の話を忘れているというパターンが非常に多い。三ヶ月集中して物語世界に没頭できるというのは非常に助かります。この方式、海外もので普及してほしいなあ。キャラクターが出てくるたびにバックグラウンドが語られたりして、若干とっつきづらい面もあるんですが、滅亡SFとして、宇宙開発SFとして、超オススメ作品です。

おすすめの新刊!

新刊の定義は過去3ヶ月以内くらいに発売された本でお願いします…

デニス・E・テイラー『われらはレギオン2 アザーズとの遭遇』

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 第一巻が超絶面白かった「SF大会で黒塗りの高級車にはねられたら150年くらい未来のノイマン型探査機のAIに転生してて、色々あって地球を出発したら直後に最終戦争が勃発して大変なことになっちゃう」話の続き。タイトルにもあるように「アザーズ」なる異星種族と邂逅するのがメインの話なんですけど、前巻に引き続き、その他の要素もてんこ盛り。地球は入植待ちの人類を生存させるために奮闘するボブたちとテロ集団の戦いがあり、エデンではニセゴリラ以外の脅威の遭遇と集落からの追放があり、入植地では街の建設が進んでいき…。色々なことが同時進行しているんだけど、さほど混乱しないのはそれぞれのエピソードが独立して魅力的だからですね。面白いのがボブたちがコピーによってどんどん拡散していくうちに少しずつ人間離れしていくところ。若い世代のボブたちは人類を「エフェメラル(はかなき者)」と呼び始めていて、寿命の長いエルフ感がハンパない。神話の始まりを感じさせる。そういった意味では入植地の女性と恋に落ちるハワードのエピソードはとりわけ印象深い。そしてついに登場した謎の種族「アザーズ」。数千億人が一つの星系に固まっていて、ダイソン球を作るために他の星系の金属資源と食料(現地住民含む)を手当たり次第に略奪するキチガイ集団。昆虫をベースにした異星人って割とありがちだけど、コピーを作り指数関数的に拡散していくボブたち(と植民する人類)と、女王(的な存在)を中心としてひたすら一つの星系に資源を集め続けるアザーズが美しく対照をなしているのが面白い。人類とのコミュニケーション言語は標準中国語(中国の探査船を鹵獲したそうな)。技術力も人的資源も向こうが上で、地球と人類の入植地エリダヌス座イプシロン星系が次に狙われているという絶望的状況をボブたちはどう覆すのか…。次巻で完結するのが待ち遠しいやら寂しいやら。今巻でもアザーズ艦隊との迫力ある宇宙戦闘が繰り広げられたが、次巻は銀英伝っぽい艦隊戦が見られると期待してます。11月が楽しみすぎる。それにしてもボブ増えすぎでしょ。…と思ったら巻末でちゃんとまとめられていてありがたいですね。

阿部共実『月曜日の友達』1-2

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 今頃読了。第一巻読んで、第二巻を半年以上放置してた。第一巻もなかなかに刺激的な作品だったけど、後半の凄まじい飛躍に圧倒される。「月曜日の夜に学校で超能力の練習をする」というどこか厨二病めいた「特別な関係」が、歪み、捻じれ、崩壊し、そして新たな関係として再構築していく様が、揺れ動く少女の視線を通して描かれる。「特別なもの」「強いもの」だと信じていたものが些細なことで簡単に消え去ってしまうという、誰もが通過するであろうある種の挫折と再生を、ファンタジックな描写もまじえて饒舌に語り切った青春漫画の一つの到達点。大げさかもしれないけれど。主人公の水谷は溌剌とした姿とは裏腹に、異常なまでにモノローグが多いというキャラクターなんだけど、二人の関係が拗れてしまった失敗を反芻するあたりの描写にその設定が活かされているのがとてもいい。読んでいる方も、過去の同じような失敗を思い出して悶絶してしまう…。『ちーちゃんはちょっと足りない』でもそうだったけど、阿部先生の作品、共感性羞恥を喚起させる描写が多くて、それが故に読み進めるのがつらいというところがあるんだけど、本当にあのあたりは嫌なリアルさだった。水谷と月野の関係がどこまでいっても恋人というルートにいかないのも良かった。男女が一対入れば適当にくっつけるという野蛮さを乗り越えて、本作の二人は人間対人間の新しい関係を再構築していく。そして、このミニマルな関係を包み込むように存在する学校や町といった社会もしっかりと描かれている。この小さくも完結した世界を文字通り俯瞰するクライマックスは、それまでのリアリティをひっくり返す魔術的リアリズムに満ちた名場面だと思う。 これ、映画化しても全然イケる気がしますね。

野村亮馬『第三惑星用心棒』

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 『インコンニウスの城砦』が超絶面白かった野村先生のKindle限定書籍第二弾。オールカラー!舞台は29世紀の過疎化した地球。ダイイングアースというよりは単にみんな宇宙に出て行っちゃった感じですね。この手の作品だと、どうしたって芦奈野ひとしの『ヨコハマ買い出し紀行』と比較しちゃう傾向にあるのだけど、これはわりと『鉄コミュニケイション』寄りかな。戦闘シーン結構ある。ゆるさとシビアの境目の曖昧さがが面白い。飯食いながら敵ロボットを倒しに行ったりする。主人公の「LC」は月面で作られたコンパニオンロボットで、地球のあちこちを旅しながら、暴走するはぐれ戦闘機械を鎮圧するのがお仕事。主な移動手段は自転車で、20世紀の洋楽を爪弾くのが趣味。このへんもアルファさんっぽいよね。サポート役で知性化された猫とか鳥とかがついてくる。可愛い。手描きの設定画が大量についているのも特徴で、これを読んでいるだけでも楽しい作品。絵柄は若干人を選ぶかもしれないけど、そのあたりも含めて、大童澄瞳『映像研には手を出すな!』シリーズとか速水螺旋人の諸作品が好きな人にオススメですね。Kindleだけなのがもったいないけど、カラーだったらしゃーないか…。レックス君のデザインめっちゃ好きなんだけど、全く出番がなかったので次の巻に期待!

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『年刊日本SF傑作選 プロジェクト:シャーロック』

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 「傑作選」と銘打っただけはあり、今年も外れなし!特に良かったのは次の5作品。上田早夕里「ルーシィ、月、星、太陽」は著者の代表作『華竜の宮』『真紅の碑文』を軸とする<オーシャンクロニクル>の一篇。『真紅の碑文』の中で「海中に適応した人類」の話が可能性として出てくるけど、その新人類の一人が主人公。ドゥーガル・ディクソンの『マンアフターマン』のような刺激。小川哲「最後の不良」はあらゆる「流行」が消え去った近未来を描く一種のディストピア小説。デビュー作である『ユートロニカの向こう側』のような静謐な雰囲気とどんでん返しのオチが楽しい。彩瀬まる「山の同窓会」。本書で一番の収穫。女たちが産卵し死んでいく世界を描いた作品。どうしても川上弘美の『大きな鳥にさらわれないよう』(2016年)を連想するが、こちらは3回卵を生むと死んでしまったり(男性は射精すると死んだりする)、海には人を捕食する怪物がいたりしてなかなかシビアな世界観。卵を産まずに人々の死を淡々と記録していく主人公の佇まいが印象に残る。妹から姉に向けて綴られる書簡という形式が面白い伴名練「ホーリーアイアンメイデン」も出色。抱きしめることで相手を「洗脳」する能力を持つ姉に対する、愛憎入り交じった複雑な感情が滲み出るヤンデレ姉妹百合小説。ベテラン勢では新井素子「階段落ち人生」。主人公の持つ、しょっちゅう転ぶけど全く怪我をしないという何の役に立つのかわからない能力には意外な副作用が…。都市伝説とか疑似科学的なアイデアが新井調のまったりした文体で語られるのが楽しい。っていうかすごく地味な『アンブレイカブル』(書いてあったけど)。

 それとこのシリーズで助かるのが巻末に載せられた今年のSF業界総覧コーナー。その年の話題作や取りこぼした作品が網羅されていて、未読の作品をチェックするのが大変捗ります。あとその年の空気感みたいなものをざっと把握できるのもありがたい。

チョモラン『あの人の胃には僕が足りない』

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 こりゃまたすごいのが出てきたな…。異類婚姻譚の系譜に連なるラブコメだけど、主人公の少年をヒロインが「ごはん」として狙ってるところに新しみがある。主人公が怪異的なものに対して「美味しそうな匂い」を出す能力者で、彼を守るためにヒロインの満腹さんが無理やり同居とかするんだけど、彼女も食べたいの我慢しているという針の上で踊っているかのような危うげな弱肉強食系ラブコメ。基本のほほんとした雰囲気なんだけど、1巻後半のあの見開きにはビビりましたね。あ、やっぱ食べたいんだ、みたいな。あと満腹さんと同じくらい主人公の蒔江きゅんがかわいい。先輩大好きすぎるのが伝わってきて良いよね。低身長主人公と長身ヒロインのラブコメすき。ちょっと違うけど、『有頂天家族』の矢三郎と弁天様の関係を思い出した。満腹さん、あんなに妖艶なキャラではまったくないけど。「早く狸になって弁天様に食べられたい…」とか言ってる一部の特殊性癖の方々にめちゃくちゃ刺さりそうな作品。絵柄もスッキリして読みやすいし、(その筋の人には)超オススメ。

まとめ:その他良かった本&来月読む本

その他良かった本

畑中純『まんだら屋の良太』全53巻

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 Kindleのセールで購入。全部で500円とかだった…。全53巻だけど、バカ話あり人情ものあり任侠ものありラブコメありファンタジーあり、とネタが豊富なので割とあっという間に読める。出てくる連中がまた魅力的なんですよ。引き合いに出すのアレなんですけど、いわゆる『美味しんぼ』に出てくるような「いい人」たちじゃないんですよ。みんな基本的に自分のことしか考えてないし下品だし欲深いし、でもたまにちょっと良いことしたりする、理想的な田舎の人々って感じなですよね。いい意味で泥臭い。学生も旅館の従業員たちも芸者もヤクザも流れ者も学者も、みんな、人間臭い。これはもう文学ですよ(適当に言ってます)。最初から最後まで絵柄もキャラクターもほとんど変わらないのもすごいよね。良太はずっと下品だし、月子は最後までツンデレだし。一番キャラ変わったのはやっぱり翼ちゃんですかねー。あの美少女があんな下品になるの、なかなかのテコ入れというかもはやキャラ崩壊だよ。かわいいけど。一番の推しはお役者の晴司さん。なんかいつの間にか出番がなくなってたんだけど、最終回一個手前でまさかの再登場!いつのまに収監されてたんや…。最終巻、いい話がとても多くて、初っ端から手塚治虫追悼の神回「不死鳥」、天狗家と仲良会(ヤクザです)の決戦「ファイナル」、これまでのキャラが大集合する最終回と、盛りだくさん。Kindleストアで激安だったら絶対買ってほしい。

湊川あい『わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門〈GitHub、Bitbucket、SourceTree〉』

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 GitHub、登録したけど、いまいちメリットが良くわからなかったので放置してたんですけど、やっぱりちゃんとソースコード管理しようと思い立ち購入。入門というだけあって、すごく丁寧でわかりやすい。使い方もそうだし、メリット・デメリットも。これを読んでからちゃんと「git add -A」→「git commit -m ‘コメント’」→「git push origin master」するようになりました!…と言っても実質これしかつかってないので(あとbranchわけるのとか)、もうちょっと詳しいものも読みたいところ。

たら子『天地創造デザイン部』第2巻

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 前巻に引き続き、Twitter映えするコマが多くて楽しい。相変わらず、クライアント(神様)の無茶ぶりに草生える。その要求からまさかのこの生き物が?!という驚きの連続。どう考えてもこれは地球の生き物じゃないだろ…と思ってるとちゃんと知ってる生き物が出てくるんだよなあ。このあたりの意外性を導く方法がとても上手い。いきなりエイリアンとかシャークネードネタを突っ込んでくるのも映画ファン的には嬉しいですね。オススメ!

道満晴明『あやめとあまね』

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 「ゆるくないゆり」。シリアスなタッチだったら重すぎるネタも道満先生の絵柄だとコミカルになる。この人の強みだよなー。やりたい放題やってるのに、最後にしっとり〆るのがまーベテランって感じですね。描き慣れてる。

能田達規『能田達規作品集 おまつり!ピース電器店』

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 まさかの10年ぶりの「ピース電器」新刊。半分以上は他の短編だし、ピース電器も2008年に出た『おまたせ!ピース電器店』とかぶってるエピソードがあるんだけど、それにしても嬉しい。連載が1996年から2001年だからもう20年以上前の作品なのに、当時とほとんど変わらないノリで涙が出る。「レッテるくんの巻」がすごく便利そうだけど危うい感じで未来だった。「ロボやのボー太」は『がらくた屋まん太』ぽくて、これはこれで懐かしい…。『おまかせ!ピース電器店』、早くアニメ化してくれ。

沙村広明『波よ聞いてくれ』第5巻

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 ここに来て超展開!まさかの宗教団体監禁編。久連子さんの渋さが光る巻。ボイジャーの連中とかほぼ出番なし。相変わらず、常時コント状態の会話劇が楽しい。好きなフレーズは「ダウンロードコンテンツみたいな服…」。

石黒正数『天国大魔境』第1巻

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 椎名誠のSFのような世界観の新シリーズ。崩壊した外側の世界と隔離された内側の世界が交互に語られる。同じ顔の人間とか謎の銃とか伏線が張られてる段階なので地味だけど、今後の展開が楽しみ。寄生獣めいた怪物の謎も気になるところ。

オノ・ナツメ『ハヴ・ア・グレイト・サンデー』第2巻

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 おっさん3人が日曜日を一緒に楽しむ漫画第2巻。日常の営みの中で光るものを摘み上げていくかのような作品。マックスの存在がとりわけ重要に思えるのは、外国人ならではの視点で市井の日本世界を切り取るからだろうか。「ニオイ」と「カオリ」、名前の意味、男3人で宝塚を観に行く話など実にいい話が揃っている。おすすめ。

入江亜季『北北西に雲と往け』第2巻

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 「車と話せる」という能力はどこへ行ってしまったのか…。ほぼ1巻まるまる使ってアイスランド観光である。話には聞いてるんだけど、スケール感がおかしい。プレートの真ん中とか、地球規模かー。コマの使い方が大胆でいいよねー。かと思えば街はWi-Fiも飛んでて珈琲もごはんも美味しそう!めちゃくちゃアイスランド行ってみたくなりました。とてもオススメ!

つくしあきひと『メイド・イン・アビス』第7巻

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 おい!ナナチの出番がねーぞ!!!(本当に無い)☆-100です!!! いやしかし、これどうなるんだ…。早くナナチ元気だしてくれーーー!!

来月買う本

ニール・スティーヴンスン『七人のイヴ』Ⅲ

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 3ヶ月でサッと完結するのが寂しいような嬉しいような。5,000年後の軌道上、どうなってるんだろう…。Ⅰ巻の時点だと「ハードレイン」すら始まっていないので想像が全くできない。とりあえずⅡ巻を読み終わらないと…!

サレンダー橋本『働かざる者たち』&『明日クビになりそう』第1巻

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 サレンダー橋本先生、久々の新刊。労働シリーズとでも言えばいいのか。サラリーマンもの二連発ですね。『恥をかくのが死ぬほど怖いんだ。』と同じくらい面白いはず。

白井カイウ『約束のネバーランド』第10巻

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 もう出るの…。ジャンプは刊行サイクルが早いなー。

模造クリスタル『黒き淀みのヘドロさん』第2巻

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 これもこれも!意外と早かったイメージ。

施川ユウキ『銀河の死なない子供たちへ』下巻

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 上巻が出てからすぐ出るもんだと思ってたから内容忘れてしまった…。読み返そう。

マクレーン『怒りのロードショー』第2巻

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 木根さんもいいんだけど、僕はこっち。泥臭くて中二病なのが良い。

 来月も、積読を、消化します。

読んだ本一覧

suitikuの本棚 – 2018年07月 (66作品)
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