4期鬼太郎を観る
2026年の6月と7月前半は『ゲゲゲの鬼太郎』第4期を観ていました。1996年開始の全114話。3期の明るいアクション路線から、原点回帰ということでやや不気味な雰囲気に。キャラデザ、特にネコ娘、ぬりかべ、一反もめんあたりがちょっとピンとこなかったんですが、中盤からは違和感がなくなってきましたね。後半のネコ娘はかわいい。鬼太郎の芝居がテンション低すぎるのも結構違和感があって、ねずみ男が死ぬ話でも3期と比較すると全く動揺してないのがちょっとショックだったんですが、これも後半はあまり違和感がなくなってきましたね。演出面で言うと今一線で活躍されている人々が演出をやっている話が良かったですね。宇田鋼之介監督とか佐藤順一監督とか境宗久監督とか細田守監督とか。
特に良かった10本は以下の通り。
第12話「陰謀!猫仙人の猫王国」
前半の猫王国の描写がアイロニックで素晴らしいし、対話で解決するというオチもとても良い。4期の路線を決めているような話でもある。
第14話「蜃気楼海竜・みずち」
いかにも武上先生らしい人情味あふれる話。みずちの吐く息でできた蜃気楼の島という発想もすごい。アニオリにしては水木先生っぽさが強く出ている。
第25話「古都の妖怪・おぼろ車」
カーチェイスまわりがだいぶ面白い作画。最後のおぼろ車特攻も迫力があり、ばらばらになるカットも良い。ビターエンドなのも好み。
第26話「復活!妖怪天邪鬼」
天邪鬼のデザインが素晴らしい。乱杭歯のあたりとか。警察署を破壊するあたりの芝居も良い。あの場面は作画カロリーが高いだろうなあ。最後に封印される前に歯を食いしばって頑張ってるカットも素晴らしい。ゲストの性格の悪いお嬢様もいいな。性格が改まるわけではない、というのが特にいい。「がんばっても報われないこともある」は子供向けにしてはなかなかシビアなテーマ。
第28話「幻想譚・猫町切符」
「蜃気楼海竜・みずち」を思い出す話だけど、オチが優しくていい。それでいいのかというのはあるけど。その発想はなかなか出ないでしょう。猫町に行くくだりの切符売り場のメカメカしさとかもだいぶ面白い。
第42話「がんぎ小僧とねずみ男!」
かなり好きな話。人情ものであり、任侠ものでもある。がんぎ小僧のキャラデザと人柄がいいなあ。まさかのさら小僧の歌の4番で解決するのが良すぎる。ねずみ男が主役の話は大抵面白いね。
第45話「もち殺し!妖怪火車」
佐藤順一監督演出回。これまでの火車の話とだいぶ違っていて火車のキャラがだいぶ面白い。すっとぼけた感じとか涙もろいところとか。話し合いで解決するパターンも珍しいかもしれない。
第48話「えんま大王と猫娘」
ネコ娘メイン回。だいぶ良い話。里子ママのキャラもいいね。最後に黙って立ち去るくだりがいかにも彼女らしい。娘もギャルっぽくて面白い。
第105話「迷宮・妖怪だるま王国」
細田守監督演出回の一本。サスペンス調の演出と、そのあとのだるまとの会話の場面など、全体的に演出が良くて面白い。トワイライトゾーン的な雰囲気。縁側から庭に転がり出るカットの作画が良い。
第113話「鬼太郎対三匹の刺客!」
これも細田守演出回でめちゃくちゃ面白い。コメディタッチなので4期の雰囲気とはやや外れる感じがする。テンポがあまりにも良い。オチもほっこりする。4期のぬらりひょん&朱の盆コンビは京極夏彦のおかげで最後までぽんこつかわいくて良いなあ。朱の盆が死なないのが嬉しい。
区切りの10巻
アニメの方も絶好調の『これ描いて死ね』第10巻、ものすごい情報密度。収録話数全話見どころしかない。第45話の「教訓」は手島先生の描いたマンガが全ページ読めるんだけど、かなり実験的で面白い。第46話「ポコ太」は第1話から出てるイマジナリーフレンドとの別れ。第47話「一般参加」は第三者(ファン1号のお姉さん)の目からみたコミティアの話で、「なぜマンガを描くのか」という問いがあまりにも良い。そして第48話の「さようなら」はまあそのままの話ですね。これがやはりすごいですね。ここからどう進むのか。
20年ぶりくらいの『ロボットカーニバル』
『ロボットカーニバル』が40周年ということで「【新文芸坐×アニメスタイル vol.204】40年目の『ロボットカーニバル』」に行ってきました。前いつ観たのか全く覚えてないくらい昔に観た記憶があるのですが、当然ほとんど覚えておらずほぼ初見の気持ち。会場が満席で、DVDしか出ていないとはいえすごい人気ですね。
前に観たときは全く意識してなかったんですが、20年も経つと解像度が上がって、「これはどう見ても大橋(学)さんだな」とか「これはなかむらたかしさんだな」とかわかるようになったのが面白いですね。企画意図としてはロボットテーマでオムニバス、MVみたいなものを作るということだったので、どの作品もストーリー性が希薄なんですが、北久保監督の「明治からくり文明奇譚」だけはかなりエンタメに寄せてあって、たしかにこれは押井守監督をして「あざとい」と言われるのも納得。20年前はこの北久保監督の作品が一番わかりやすいので面白いと思って観ていたのですが、今観るとその他の作品の完成度の高さに唸らされますね。まさにレジェンド結集という感じで見どころしかない。どれもいいんですが、やはり大友克洋さんと福島敦子さんによるオープニングとエンディングがすごい。
トークは北久保監督、森本監督、大森監督。生の森本監督と大森監督は始めてみたなー。生森本監督がダンディーでかっこいい。企画段階の話から聞けてかなり興味深かったですね。大友さんが入った経緯が、「工事中止命令」の現場で森本さんとなかむらさんが話していたのがきっかけというのも面白かった。あのへん、結構つながってますよね。なかむらたかしさんも都合が合えばトークに来てたとのことなので次回の50周年とかにも期待してます。
自分は4が好きなんですが
『トイ・ストーリー5』を観てきました。まあ子どもでも楽しめる、というのもたしかにあるんですが、大人向けのテーマはだんだん深くなってきてませんかこれ。4できれいに終わった(自分は4がかなり好きなので)のにさらに何をやるんだ、と思っていたのですが、なるほどこう来たか。まあ正直ちょっと説教臭いというか身体性を重視するコミュニケーションが大事というのはわかるのですが…。まあごっこ遊びを通じたイマジネーションと身体性の融合というくだりはなかなか良かったですね。それにしても「1,2,3と同じくらいの傑作!」と言っている人が多くて、むしろ4が一番好きな自分はちょっとした異端者気分ですね。
「フィルムでみよう!東映アニメーション」:『安寿と厨子王丸』
国立映画アーカイブで開始された「フィルムでみよう!東映アニメーション」に行ってきました。今年の課題メディアテーマの一つで「初期東映長編」が設定してあったのでありがたいタイミングでした。とりあえず未見だった『安寿と厨子王丸』を会社帰りに。夜は19時開始なのでギリギリ行ける感じで良いですね。
やはりというべきか、後の東映長編作品と比較すると初期の作品はかなりディズニーっぽさがありますねー。作画筆頭は大工原章さんと小田部羊一さんという二大巨頭。芹川有吾監督の監督(実際は助監督らしい)デビュー作でもありますね。たおやかで細かな動きの表現がいいんですが、背景美術も見応えがあります。そしてストーリーは子どもが観るとは思えないほどのハードさで驚きました。こんな話だったのか…!!だいぶ救いがない上に悪人たちを懲らしめるような大立ち回りもなく、これ、当時の子ども達はどういう風に受容していたのかだいぶ気になります。漫画映画的な熊・犬・鼠たちが癒し…。
フィルムでみよう!東映アニメーション Toei Animation on Film
今週のゲーミング
今週は『DAVE THE DIVER』をクリアしました。最後の方はだいぶスケールが大きくなり、奇っ怪な生物が大量に出てくるので大変楽しい。古代生物好きな人にもおすすめですね。ラスボスがまさかの弾幕シューティングになったのは驚きました。店にみんなが集まって宴会するというエピローグもいいですね。ダフがオンライン参加だったのも面白い。スタッフロールまでミニゲームになっているのも最後までチョコたっぷりトッポみたいな感じ。すごいサービス精神、というか本当に楽しんで作っている感じがしますね。これはDLCのジャングルもやりたい。
来週は細かめのビジュアルノベルと『Dispatch』を始めたいと思います。
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