『三体』とはベクトルの違う面白さ

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早川書房が異常な熱量で推していた『マイボディ・オン・ザ・ムーン』をようやく読了しました。たしかにめちゃくちゃ面白いんですが、上下巻で1000ページ超えの大部なのでさすがに時間がかかりますね。月面で見つかった大量の首無し死体をめぐる壮大な群像劇で、やはりどうしても『星を継ぐもの』や『三体』を連想するのですが、割と明確にベクトルが違っているのが面白い。たしかに宇宙の方に向かっていくのはそうなんですが、むしろ人間の人間の意識の連続性とか不死と死の問題であるとか、どちらかというとインナースペースというか地球の中で留まっている感じで、むしろこのあたりでコントロールしているのがすごい。読み終わって出てきた感想は「なんかガンダムっぽいな」という感じです。

老若男女様々な属性の登場人物たちによる群像劇になっているのですが、どの登場人物のパートの抜群に面白いのがすごい。1970年代から始まるアメリカの実業家アレクサンダー・コーツのパートの策謀に満ちた物語もディテールがやたらと細かくて異常に面白いし、中国のスパイとしてNASAに潜入している「草」であるヤン・ヂャンミンのパートはスパイものかと思いきやファミリーコメディだったりして(というかSPY×FAMILYっぽさがあるな)、どれもこれもテイストが全く違うのに、次第に同じところに集まってくるのは群像劇としても非常に上手いし面白い。

それにしても続編作る気満々のエピローグは笑いました。これはこれできれいに終わってるけど、続編も楽しみ。

第3巻もひどい


『秘密法人デスメイカー』、3巻続いてるのも驚きだけど、ネタ切れどころかどんどんパワーアップしているのがすごい。とはいえ2巻の最後のエ◯スタイン島ネタほどではないけど…。いつもながら犬とハエがひどすぎるのだが、肉体改造人間の話は下品ながらいい話である。ゴルフネタが意味がわからなかったけど、なるほど、特撮ファンじゃないとわからないネタなのか。

一年越しで星を観る

友人から猛プッシュされていたのだけど配信が無くて観れていなかった『この夏の星を見る』がリバイバル上映されたのでようやく観れました。一週間限定とはいえ新文芸坐でまさかの満席。ギリギリに取ったのでB列の端っこという劣悪な環境でしたが意外と観れましたね(過去最悪はA2)。評判通りとても良い映画でした。2020年代前半のコロナ禍を舞台にして、天体観測を通して人と人との繋がりを描いているんですが、コロナの状況はたった5年前なのに懐かしくもあるし、「スターキャッチコンテスト」という競技の目新しさと面白さも良かったです。そして直球の青春映画!夏に観るのもいいけど、12月に観るのもいいなあと思っていたら12月にまた上映するらしい。そういえば、同じようなテーマを別の小説でも読んだなあと思っていたのですが、宮西建礼先生の短編小説「されど星は流れる」でした。

映画「この夏の星を見る」| ロングラン上映中

今週のゲーミング

ToKもクリアしてないのにSteamサマーセールで15,000円分買ってしまった…。今週はとりあえず『DAVE THE DIVER』をプレイしていました。昼はダイビングで魚とり、夜は寿司屋で配膳バイトするゲームですが、やれることがどんどん増えていって加速度的にものすごいボリュームになっていくのが楽しい。ストーリーもだいぶぶっ飛んでいて良いのですが、キャラクターも個性的で良いですね。個人的に良かったのはヨシエさんのイベントで、そういえばイベントごとに気合の入ったドット絵アニメーションが用意されているのも地味にすごい。Chapter 1が終わったばかりなので、ここからどういうストーリーが展開していくのかがだいぶ楽しみ。…よく考えたらこのおっさんの体力エグくない??