『マッド・マックス:フュリオサ』が完璧な前日譚すぎる

正直あまり期待してなかったんですが、いやー、完璧な前日譚ですわ。まあフュリオサが左手を失った経緯は前作の設定とは違っていたりするんですが、それはそれとして素晴らしい出来。

今回はフュリオサが攫われた地獄のバイカーズ軍団とシタデルのイモータン・ジョーたちの抗争が描かれるわけですが、ディメンタス将軍率いるバイカーズ軍団がめちゃくちゃいいんですよね。子の形見であるぬいぐるみを文字通り肌身離さず身につけているディメンタス将軍のキャラの立ちっぷりもいいんですが、イモータン・ジョー組と違って、こっちには”History man”なるいかにも賢者然とした爺さんがついているおかげでちょっとだけ知性がある感じがするのがいいんですわ。この爺さんは物語の語り部でもあるんですが、個人的にかなり好きですね。

それと画がいいんですよね。特に人の死に様がいい。序盤のチンピラたちのマンガめいた死に方から、大ボスの意外すぎる結末もいい。そうそう、この話は復讐譚ではあるのだけど、復讐の相手が多すぎるのも面白い。FRの時って、「敵を取るために不本意ながらかすみたいな組織にいる」みたいな状況だったんですね、ということがよくわかる話でもあります。そういう意味でも良い前日譚でありました。

映画『マッドマックス:フュリオサ』公式サイト – Warner Bros

『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』のコミカライズ、ちょうどいい感じ

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小川一水先生の巨大ガス惑星百合漁業SF『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』のコミカライズ。作画はたなかあひる先生。すっきりした絵柄がいいんですよね。SF小説のコミカライズってディテールに拘るパターンが多いと思うんですが、こっちの方向性もいいですね。主役のテラさんとダイオードの可愛さもさることながら、かなり特殊な世界観の説明パートが丁寧で良いですね。反面、説明パートが割合大きめで、メインの話は1巻ではあまり進んでいない印象で続刊が楽しみ。

『サマータイムレンダ』の田中靖規先生の新作はSCP+バディもので超絶面白い:『ゴーストフィクサーズ』

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いやー、これはめちゃくちゃ面白い。「GHOST」なる非現実的存在/非現実的物品を校正(フィックス)する「校正官」のバディもの。話のキーとなる「GHOST」の存在が面白い。明らかにSCPに影響を受けたと思しき要素なのだけど、SCPからキモい部分を抜いて面白い部分だけ取り込んだ感じ。刀身に「ゼッタイキル」と書かれたプラスチック製のおもちゃの刀剣「ゼッタイキル剣」とかが出てきますが、名前の通り何でも切ってしまうという代物。で、こういう「GHOST」を使って校正官たちが戦うという筋書きなんですが、異能力+異能アイテムという組み合わせの面白さがありますね。バディものとしてもありがちな展開が多めながらめちゃくちゃ面白い。自分はひふみん女性説を推しています。

これも『サマータイムレンダ』と同じようにアニメ化されたらかなり映えるだろうなあ。