はじめに

 今月は全然観れませんでしたね…。新作4本…マジか…。まあ毎年1,2月はなんとなく寒いし忙しいしで本数減っちゃうんですが。後半の名画座とかで新作観ていく予定。ただ、本数は少なかったですが、どれもこれも良かったです。特に『スリー・ビルボード』、『さよならの朝に約束の花をかざろう』の2本は今年の新作映画ベスト10に入れたいレベル(気が早い)。

本の方のログ

今月のおすすめ!

[cf_cinema format=3 no=1 post_id=7549 text=” 初日(24日)の初回上映を鑑賞。予想はしてたけど、エモすぎて劇場に集まったオタクたちの鼻をすする音でセッションが始まってた。まあ若干誇張入ってるけど、泣いてる人が多かったのは事実。涙腺弱い人だったら耐えられないと思うな。日常芝居の作画も素晴らしいのだけど、川井憲次さんがあんなエモい音楽を作れるというのに驚き。最初のシーンから音で涙腺を抉ってきますからね…。rionosの主題歌も含めて、最後の方とかヤバイ(語彙力)。いわゆる、「#魔女集会で会いましょう」案件なんだけど、この映画はその先をきちんと描いているところがいい。それも肯定的に。人生に置ける「出会いと別れ」(言い換えれば「生と死」)という普遍的テーマを、ファンタジーを通して描くことで、より訴求力を持ったものにしている。全編これ過労死というレベルのカロリーマシマシ作画なのだけど、特に良かったのは最後の「約束破ってごめんなさい」のマキアの泣き顔。年間ベスト10クラス(個人の感想です)。”]

観た映画一覧(時系列順)

[cf_cinema format=3 no=2 post_id=7458 text=” 『ハート・ロッカー』(2008)『ゼロ・ダーク・サーティ』(2012)のキャスリン・ビグロー監督らしく、とりわけメインとなるアルジェ・モーテルの場面の緊迫感は凄まじい。物語の一つの軸となる不良警官クラウス役のウィル・ポールターの演技が良かったですねー。人殺しといて「え?俺なんか悪い事しました??」みたいな表情なの。あとジョン・ボイエガの安心感。個人的には、デトロイトという土地が被差別民の感情が蓄積された場所であるという背景はありながらも、より普遍的な問題について語っているように感じられた。それは、人種差別的な側面というよりは、暴動という熱狂の中に置かれた時、誰もクラウスのように振る舞ってしまうのではないかというある種の恐怖である。…と思ったけど、あいつ最初からトリガーハッピーっぽい雰囲気あるよな。ところで、平和なモーテルが一発のおもちゃの銃弾によって戦争状態へと変貌していく様を観ているときに思っていたのは「あ、これ『パト2』じゃん!」。みんなも思ったよね?”] [cf_cinema format=3 no=3 post_id=7460 text=” 「サヨナラ日劇ラストショウ」にて。もう何回も観てるし、コメディだし、日劇の大画面で観るこたぁないよなー、と内心思ってたんだけど、思い切って観に行って大正解!!何回も観てるとは言え、最後に観たのが10年前とかそんなもんだったんで、全く新鮮な気持ちで楽しめました。そして、そこかしこであがる笑い声!映画館で観ることの醍醐味ってやっぱこれですよね!本当に楽しいひと時でした。ところで、昔観たときは唐沢寿明演ずる工藤さんに入れ込んでいたわけですが、社会人になってから改めて観ると、やっぱり牛島さん(西村雅彦)に感情移入しちゃいますよねえ。プロデューサーは大変だ…。そして、彼が言う「ときには妥協しなければならないし侭ならぬことばかり。でもいつか素晴らしいものが作れるようにがんばる」って人生のあらゆる場面で当てはまる真理の一つですよね。この歳になってから観ると思いもよらぬことに気付くものですね。収穫でした。”] [cf_cinema format=3 no=4 post_id=7463 text=” まさかの初見。「なんか有名なやつだし、甘々の恋愛ものだし、船が沈むだけでしょ…?」という映画クラスタらしからぬ偏見によって半世紀近くも一回も観ることなく来てしまいました…。観に行った理由?「1,100円で189マイル稼げる」からだよ!クソですね。普通に寝るつもりで観に行ったんですが……すみませんっしたーーーー!!めちゃくちゃおもしれーーじゃねーの!!誰だよ「つまんなそ~」とか言ってたやつ(俺です)!トレジャーハンティングから始まるのも意外だったし、ジャック(レオナルド・ディカプリオ)とローズ(ケイト・ウィンスレット)が喧嘩するベタベタのラブコメっぽいシーンがほんと尊い。で、後半はアクション&スペクタクル映画になるので3時間超にも関わらず、全く退屈しない!大ヒットするだけはあるわー。推しはキャシー・ベイツ演ずるマーガレット・モリー・ブラウン。あの「下品なおばさん」ですね。息子の服をジャックに着せてあげたりするシーンと最後の引き返すように説得する場面が実に良いですね。あ、あと『親指タイタニック』(1999年/スティーブ・オーディカーク監督)のカーセックスのシーンが元ネタがやっとわかった!”] [cf_cinema format=3 no=5 post_id=7519 text=” 物語の始まりから想像もつかないところに連れて行ってくれる素晴らしい脚本の映画。年間ベストのどっかに入れるわ。主人公のおばさん、ミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)の「こいつ何やらかすかわからんぞ…」感がすごい。彼女のおかげで、全編を通して不穏な緊張感が満ち満ちている。実際、破壊工作とか平気でやるしなこいつ。ラスト付近のレストランの場面なんか、ワインボトル持った瞬間にめちゃ緊張しましたね(でもその後の肩透かしも良かった)。余命幾ばくもないのに看板で名指しで非難されるウィロビー署長(ウディ・ハレルソン)、部下のクズ警官・ディクスン(サム・ロックウェル)の誰の人生にも寄り添って物語を読み解けるのが素晴らしい。ウディ・ハレルソンの優しいまなざしが忘れられない。炎の中で生まれ変わるディクスンもいいですよね。諸々のことが全く解決していないのに、あの爽やかな終わり方!そして、際どいテーマにもかかわらず、差し込まれる笑いのタネ。ディクスンがレッド(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)をボコボコにして窓から投げ落とす場面なんかはギリギリの線を攻めてくるんだけど、見せ方のせいでどことなくコミカルになっちゃってる。ミルドレッドの家でテーブルがひっくり返されるシーン、怒りが収まったあと、みんなでいそいそと片付けるところが好き。ちゃんとしてる感。”] [cf_cinema format=3 no=6 post_id=7534 text=” 「新文芸坐シネマテークvol.20 ブノワ・ジャコ」の第一夜にて。講義で大寺先生も言ってたけど、主演のルドワイヤンの魅力爆発作品ですね。下のレビューで詳しく書いたけど、最初のカフェから出て勤務先のホテルに向かうワンカットのショットがもう最高!カツカツカツというヒールの音を響かせて、ずんずん歩いて行く力強さ。フィジカルな、肉体的な魅力。ホテルの中の勤務風景もいちいちエレベーターに乗ったり降りたり注文取ったりとほとんど実時間と並行して進んでいくんだけど、なぜか退屈にならない不思議な魅力の映画。まーでも、カロリーヌ・シャプティエのカメラの貢献は大きいと思います。ホテルの廊下を奥に手前に動くカットとかめちゃくちゃいいんですよ。”] [cf_cinema format=3 no=7 post_id=7543 text=” アバンタイトルに普通に騙されました…。そういえば『ヒメアノ~ル』の時もすごいタイミングでタイトル出たよね…。クズ兄貴+ヘタレ弟+ブス姉貴+バカ妹というクソな人々によるクズ群像劇。まー、とにかく新井浩文演ずる兄貴がほんとクズで、5年ぶりに出所してきたかと思えば各所にお礼参りに行くかと思えば怪しい薬品輸入に手を出す始末。で、こいつがどんどん転落していくかと思うと…この後のどんでん返しに次ぐどんでん返しの脚本がまあ楽しい。ステレオタイプだったキャラクターとその関係性がどんどん変化していくの。お姉ちゃん役の江上さんも芸達者ですよねえ。妹に彼氏ができた後の怒涛の手のひら返しが最高ですね。こわいよ〜。個人的には木村知貴さん(クラブのおじさん)が出てたのが良かったです。あとベビースターラーメンチャーハン食べたい。”] [cf_cinema format=3 no=8 post_id=7546 text=” 「新文芸坐シネマテークvol.20 ブノワ・ジャコ」の第二夜にて。今回はモノクロ。パリのブルジョワ娘がクラブで出会った銀行強盗に恋をして、スペイン→モロッコ→ギリシャと大逃避行を繰り広げる。ギリシャで彼ピッピに放り出されて「え、マジすか…」みたいな顔してるとこすき。ポプテピピックで観た感。ていうか、この映画も『シングルガール』同様、主演女優の魅力が半端ないんだけど、今作のイジルド・ル・ベスコ、言っちゃなんだけど、始終幸薄そうな顔してるんですよね、口半開きだし(そして実際に運が悪いw)。でもそこがいいんですよね〜。「行きて帰りし物語」の構造なんだけど、バカンス映画(モラトリアム)でもあるんですよね。逃避行だけど、ギリシャの海岸をバイクで疾走したり、ビーチで日光浴したり。それにしても、『いつか会える』というタイトルはどうにも違和感。”]

9~12本目

⑨から⑫までは「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol.100 100回記念シリーズ Best of Best(1)」にて『ボビーに首ったけ』『迷宮物語』『ユンカース・カム・ヒア』『アリーテ姫』を鑑賞。レポートはこちら。

まとめ

 新作映画も全然観れなかったし、レビューも書けなかったなー。観たかった映画としては『ルイの9番目の人生』、『黒い箱のアリス』、『ジオストーム』、『不能犯』、『羊の木』、『僕の名前はズッキーニ』(去年のTAAFで観たけど)あたりですね。まあこの時期の新作映画、5月6月あたりになると名画座に出回ってくるのでそこでチェックする予定っす。

 さて、来月は今年最初の映画祭、毎年恒例のお楽しみイベント「東京アニメアワードフェスティバル2018(TAAF2018)」!去年と同様、長編コンペ/短編コンペは全部観ますよ!通し券(4,000円)も購入済み!運営に若干の不安はあるものの、やってくる作品は超一流でハズレ無し!ロケーションも勝手知ったる新文芸坐だしサイコー!今年はちゃんと感想書くぞい!

 新作では『ブラックパンサー』『シェイプ・オブ・ウォーター』『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』『映画ドラえもん のび太の宝島』あたりを観る予定です(ほとんど前半だな…)。あ、あと今月観れなかった今泉監督の『パンとバスと二度目のハツコイ』ね。イオンシネマが遠すぎる!