ワンルーム、漢二人がくんずほぐれつ…『告白 コンフェッション』

全く予備知識無しで観に行ったらかなり予想外のものが飛び出してきて驚いてしまった。

冬の雪山で遭難した二人の男。凍死寸前のところで避難小屋を見つけて逃げ込むが、問題はその直前に片方の男が過去の殺人を告白したことであった…。というわけで疑心暗鬼にかられた二人の男が狭い山小屋で一晩を過ごすことになる。

いわゆるワンシチュエーションのサスペンス&アクションなのだけど、この小屋が本当に狭い!隠れる場所もないし、どうやってアクションを展開させるんだろうと思っていたのだけど、これが工夫たっぷりで実に楽しい。逃げる生田斗真、そして追うヤン・イクチュン。このヤン・イクチュンの鬼気迫る怪演が実に見ごたえがありますね。あまりにも人間離れした動きをするので??となるのですが、後半である仕掛けが明かされておおっとなるのも楽しい。

これが山下敦弘監督の最新作かと驚かされるのもありますが、バイオレンスで楽しい一本。

高尚なんだか俗っぽいのか判断に困る変な映画:『ナイトスイム』

タイトル通り呪われたプールの話なのだけど、単なる呪い的なものではなくその土地に根付く何かであるのが良かった。『残穢』的な感じでその土地の成り立ちに迫っていく方向のほうが個人的には面白かっただろうと思うが、家族の話にフォーカスした本作もこじんまりとしつつも好ましいまとまり方。プール(≒泉)が超常的な恩恵を与えると同時に生贄を求めるというあたりは非常に寓話的で普遍的な物語であるともいえる。プール(≒泉)の恩恵によって若干スーパーマンになっていく父ちゃんが楽しい。生贄を求めるプールの手口が、猫の声真似でおびき寄せたり、コップを落として破片を撒き散すことで動きを封じるといったしょうもなさもいい。あと猫が死ぬので猫好きは注意(グロくはない)。

こういうのでちょうどいい。『好きでも嫌いなあまのじゃく』

前半はありがちなロードムービーなのだけど、割と見どころは多い。舞台となるのは米沢市なのだけれど、ランドマーク的なところを巡るというよりは本当にただの田舎町のようなところを見せてくるのはむしろ好感が持てる。ロードムービー+ファンタジーという構成はどうしても『すずめの戸締まり』を連想せざるを得ないのだけど、こちらの方がより地に足がついているというか、まあぶっちゃけると地味な感じだ(その地味さが逆に魅力的だが)。

後半は鬼たちが住まう「隠の郷(なばりのさと)」に舞台が移るのだけど、ここが全くファンタジーっぽくなく、人間社会の引き写しのようなテクノロジーや建物が登場する。と同時に物語が語るテーマが開示され、この奇妙な世界の(メタ的な)秘密も明らかになる。父と子の葛藤というかなりありがちなテーマだと思わせておいて、真のテーマが明らかになるこの終盤の展開は個人的にはかなり良かった。単純に甘々なボーイミーツガールとしても楽しいし、複数のレイヤーの読み解きが可能である構造になっていて、ありきたりな物語から離れたところに連れてきてもらった感じがする。