『これ描いて死ね』第5巻は表紙が特にいい。

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表紙の手島先生が良すぎる。「ロストワールド」が描かれていることからもわかるように、この漫画のもう一人の主人公は手島先生だと思っているのだけど、その意味でも大変良かった。単純にこの憮然とした表情が魅力的すぎるというのもある。ちなみに帯を外すとロストワールド期の先生も出てくるので二度お得。

それにしても今回もすごく良い話しかない。特に良かったのは第21話「大好きだよ」。前半の石龍さんが火山博物館に行くくだりが大胆なコマ割りとセリフのない淡々とした調子で進んでいくのがいい。そして後半はがらりと雰囲気が変わって野外BBQクリパ。賑やかな中で石龍さんの不思議な雰囲気のわけが明かされるあたりもいいし、即興リレー漫画で交流を深めていくくだりも素晴らしい。「最近はノイズが少ない」は、自分にとってもなんとなく実感がある言葉だとも思うし、共感する人も多そうな気がする。

ガラス+写真+静物画:「ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家」

ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家

宙吹き作家である山野が自ら18人の画家たちに声をかけ、画家たちが描きたいガラスを言葉で伝え、山野がそれを吹き、写真家・三部正博が画家たちのアトリエにガラスの写真を撮りに行き、画家たちは静物画を描き、それらをデザイナー・須山悠里がアートブックの形にする…、という非常に面白いプロジェクトの展覧会。

それぞれのガラスの器について静謐な雰囲気の写真、画家たちの個性豊かなガラスのある静物画、そして山野の言葉が展示されている。もちろん山野の作によるガラスの器が主役であり、当然ながらこれが素晴らしく良い。吹きガラスの作り出すわずかな歪みが独特の魅力を生み出していて、置かれた台に落ちる影がとても美しい。

そして画家たちのアトリエに置かれたこのガラスの器を写した写真と千差万別な静物画がまた良い。実物と、それを描いたものを共に展示するというアイデアは実にクールだ。中には実物が届く前に描かれた絵もあり、このあたりの個性の豊かさも面白い。

特によかったのは首の長いしずくのようなカラフェとそれを描いた小笠原美環の《Still》。これは普通に欲しいし使いたい。

Toggl TrackとToggl Plan

Toggl Track: Time Tracking Software for Any Workflow

Resource Planning & Project Scheduling Software

タイムトラッキングとプロジェクト管理にToggl TrackとToggl Planを使い始めた。おおむね理想的なのだけど、不満もある。例えばPlanのiPhoneアプリで各プロジェクトのTaskからトラッキングを開始できないとtime entryをプロジェクトのセグメントに紐づけできないとか。time entryとtask、projectがかなり独特の哲学に基づいて設計されており、やや、というかかなり癖が強い。

使いこなすまではなかなかハードな気もするけれど、とりあえず今年はこれを使ってみることにする。

本編+ラクガキ本+本書で読みたい:『ダンジョン飯ワールドガイド冒険者バイブル』

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これ、よくある設定資料というかムック本だと思ってたので前回の無印のほうも買ってなかったんですが、よくよく聞いてみたら設定資料集+ラクガキ本だっていうじゃないですか。で、ラクガキ本もすさまじい充実度だったのでこちらも買うことにしたのですが、発売当日に書店の在庫がどんどん消えていく…!都内を走り回ってなんとかゲット。

しかし、これもすさまじいボリュームですよね。特にうれしいのが物語が終わった後の各キャラクターのその後がちゃんと補完されているところ。ラクガキ本を読んで本編を読み直したくなったので今週はまとめて14巻を再び辿り、改めて感動を嚙み締めていたのですが、そのあとにこれを読むとかなり最高になりますね。250ページ中100ページがショート漫画というのもすごいし、メインキャラだけじゃなくてセンシの回想編にでてきたドワーフ鉱夫団の設定やショートストーリーが語られてるのもいい。『デイドリームアワー』につづいて、九井諒子先生って本当に漫画が好きなんだなあということが実によくわかる一冊。

特によかったあたりはミスルン×カブルー、カブルー×ライオス、宮廷魔術師として心労の絶えないマルシル、シュローのプロポーズの結末、ライオスパーティーの前日譚、ミックベルとクロの風呂、各キャラクターの酒事情…いや全部いいわ。いいページしかない。無限に読んでいたい本。