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『ぐるぐるてくてく』が最高にいい感じの百合散歩漫画なので読んで…【2019年3月に読んだ本 感想レビューまとめ/全5冊】

投稿日:2019年4月1日 更新日:


はじめに

 今月はマジで漫画しか読んでませんでしたね…。

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TAAFとGEIDAI ANIMATIONでアニメまみれ!【2019年3月に観た映画感想レビューまとめ...
2019年3月に観た映画の感想レビューまとめです。ネタバレなし。東京アニメアワードフェスティバル(TAAF)とGEIDAI ANIMATIONがメイン。短編アニメ観まくりました!ベスト作品はTAAFのグランプリ作品『アナザー・デイ・オブ・ライフ』!

今月のベスト1冊!

帯屋ミドリ『ぐるぐるてくてく』第1巻

 うわー、こういう漫画求めてたんだよー!ざっくり説明すると、女子高生二人が都内をうろうろする散歩漫画。大通りを歩かないのがいいねー。だいたい路地裏。しかも片方(散歩部部長)が重度の方向音痴というテンプレ設定なのだけど、それが実に上手くはまってる。散歩ものだもんね。むしろ迷った結果として素敵スポットにたどり着くこともあったりして、まさに散歩漫画、という感じ。読んでいて思い出したのはTV番組の『ちい散歩』で、まさにあんな雰囲気が好きな人にはとてもおすすめ。

 出かける場所が学校の近辺ってのもいいよね。具体的には池袋のあたりで、あのへんが好きならマスト購入!池袋には結構出かけるけど、路地裏の方は行かないから、出てくるポイントが全く知らないところばかりで実に楽しい。豊島区役所10階にあんな素敵スポットがあるとは…。梵寿綱の奇想天外建築を巡る散歩も面白い。見たら絶対気づくけど、通らないからなー。

 方向音痴の散歩部部長・葵と、前髪パッツンが可愛いインドア派の後輩・歩(名前に反してインドア派)の、百合とまでは言えないけど、どこか特別な部分を感じさせる関係性も心地よい。基本喧嘩しないでまったりというところはきらら系日常漫画的でもあるし、それゆえに田町のエピソードでの微妙な空気感の変化が良いアクセントにもなっている。

 散歩好き、日常モノ好き、百合好きにと割と万人におすすめできちゃう今年のベストに入れたい良作。

おすすめの新刊!

新刊の定義は過去3ヶ月以内くらいに発売された本でお願いします…

ONE『REIGEN~霊級値MAX131の男~』

 原作、最初の方しか読んでないというのに、アニメの『モブサイコ100Ⅱ』があまりにも良かったのでつい購入。師匠メインなのかな、って思って買うと、実はトメちゃんが主人公だったりする。本編終了後の話なので、事務所にモブくんがいなくて芹沢?とかいうおっさんが社員で入ってるんだけど、アニメと並行して読んでいたので、えー!!こいつあの傘のひきこもりおじさんかよ!!めっちゃ爽やかやん…。ってなった。最高かよ。物語としては霊とか相談所に入りたい(毎日勝手に遊びに来る)トメちゃんがソルトスプラッシュして霊幻に怒られたりする話なんだけど、霊幻師匠、中学生を300円で働かせたりするクズの割には本作は結構まともなんだよな。霊幻が「弱さ」を見せる終盤の展開が素晴らしく、オチも良いところを持っていって、「やっぱりタイトル間違いなかったな!」を思わせてくれる良作。原作も買わなきゃ…。

内藤泰弘『血界戦線Back 2 Back』第6巻

 ついに来た!パトリック&ニーカ回!!彼らザ裏方って感じだから出番少ないし、まさかメイン回が来るとは!って感じ。なにげにあの輩の中では一番常識人なコンビですよね。好き。二人の馴れ初めからのヘルサレムズ・ロット外にパトリックに拉致られたり昔のオンナが出てきたりと盛りだくさん。ニーカが暴飲暴食してる場面が少ない代わりに結構しゃべるぞ!二人のあの絶妙な関係性が再確認される、という意味でも後味の良いエピソード。裏方が表に出てくる話ってだいたい面白いよね。これも血界アニメ3期で映像化して欲しいエピソード。

道満晴明『メランコリア』下巻

 道満先生お得意の「一見無関係な小話」が最後には大きな話につながっていく。後半は若干駆け足だった感はあるけど。伏線がきれいに回収されていくだけなら、話題のアレとかコレとかあるんだけど、決定的に違うのはそれぞれの小エピソードが独立していて、遊びに溢れ、何より単体として面白いという点。ここには、世界を構成しているのは「伏線」ではなく「人(キャラクター)」なのだという意識が垣間見える。「伏線を回収するための物語」、ではなく「個別の人々の物語の上に立つ大きな物語」という構造は、個人的にはとても好ましい。下巻のエピソードで好きなのは「figure.17 Queue〔行列〕」と「figure.20 Tsuchinoko〔ツチノコ〕」あたり。本格SFから(すこしふしぎ)まで色とりどりのエピソードが楽しい一冊。できれば上巻からまとめて読みたい。あと26話だしネトフリの短編アニメシリーズにちょうどいいいじゃない、コレ?

石黒正数『天国大魔境』第2巻

 キルコの過去話、かなり尺取ってるんだけど、彼女?の秘密にはさすがに驚いた。『それでも町は廻っている』と違って、最初に大きな謎が提示されて、目標が設定されるわけだけど、「それ町」と同じように最後はきれいに伏線回収されるんだろうなー。それにしてもまだまだ謎が多い話だ…。「学園編」の方もトキオの謎の能力や昇殿室の中身が明らかになったりして、話は進んでいるんだろうけども、どうにも歩みが遅く感じてしまうな。早く「中」と「外」が交わる感じの話になってほしい。

まとめ:その他良かった本&来月買う本

その他良かった本

十日草輔『王様ランキング』第1巻

 話題になってたから半信半疑で買ってみたけど、確かにこれは良い。シンプルな絵とシンプルなストーリー、でも先は気になる。ONE先生の作品を思い出す。

西野マルタ『五大湖フルバースト ―大相撲“心・技・体”伝説2―』第1巻

 今更ですが、SF相撲漫画の傑作。ちょっとストーリーとか雑な気もするけど、勢いが良くて好きだなあ。元の相撲文化が変形しまくってるのがいいね。

施川ユウキ『鬱ごはん』第3巻

 相変わらずのグルメ漫画極北。割とプライベートが鬱野くんに近くなってきたので親近感が湧くね(つらい)。

来月買う本

 早川新人御三家(柴田勝家、草野原々、三方行成)の新刊は絶対買う!!

読んだ本一覧

suitikuの本棚 – 2019年03月 (22作品)
OUT OF CONTROL
OUT OF CONTROL
冲方丁
読了日:03月25日
評価4


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