マ・ドンソク抜きの犯罪都市も悪くない
『TOKYO BURST 犯罪都市』。「犯罪都市」シリーズは欠かさず観てるし、今回は日本の歌舞伎町が舞台なので当然興味はありつつ、でもマ・ドンソク出ないのか~と思ってたのだけど、観てみたら全然悪くない。
マ・ドンソク出ない -100点
チャン・イス出る +100点
チャン・イス出番少ない -50点
ピエール瀧のヤクザ組長が良すぎ +100点
真実の部屋 +100点
どうみても自民党本部な建物と総理大臣官邸 +100点
で350点って感じ。
マ・ドンソクとパク・ジファンが等価なわけねーだろ!というのは当然わかるのですが、それはそれとして慣れない新宿でフィクサーっぽく振る舞うチャン・イスはなかなか味わい深く…。脇役で言うとパンチパーマのピエール瀧演ずる岩城組の組長も良かったし、ムキムキすぎるホストクラブ総帥・海斗(上田竜也)もいいキャラでしたね。
今回は全くの新キャラである相葉(水上恒司)とソウル警視庁から来たチェ・シウ(ユンホ)のコンビが新宿を荒らし回る謎の二人組を追う、というバディもので、当然初見めちゃくちゃ仲が悪い二人が仲良くなっていったりするという定石をただっていくわけですが、この二人、正義感が強くてすぐに手がでる、という似た者同士なのですぐに仲良くなるしなんならキャラも被ってるよな?という感じなのも面白い。あと相葉は頭(の硬さ)で解決しがちなのもだいぶ笑いました。どうせなら日本刀を頭で叩き割っても良かったのではないか。
うん、マ・ドンソクが出ないと「犯罪都市」としては微妙なんだけど、それはそれとして普通にめちゃくちゃ面白いです。やっぱり知ってる場所が出るというのも大きい。
映画『TOKYO BURST-犯罪都市-』公式サイト – KADOKAWA
アイデアと叙情
一部で話題になっている山素さんの初単行本『時間跳躍式完全無劣化転送装置』、これなかなかすごいですね。4編の短編集ですがどれもテイストが違っている上にアイデアが素晴らしい。表題作は未来に飛ばすだけのタイムマシンの使い方の話。そこに疎遠になっていた女性二人の交流が絡んでくる。2篇目の「サバイバーズゲーム」はキャトルミューティレーションされた女の子の話。…なのだけど円盤に到達するまでに12年かかるという異星人の時間感覚の違いが面白い話。これもこのSF的アイデアに女性二人の関係性が絡んでくる。「パワー・オブ・エッグ」はマトリョーシカのようになっている卵の殻を様々な方法で割る話。オチがキュート。最後の「うさぎの本」はSF的要素がなく、人間をうさぎに置き換えた主人公と友人の話。これ、人間のままだと重すぎますね。
どれもアイデアが素晴らしいんですが、個人的には「サバイバーズゲーム」が良かったですね。異星人との時間感覚の違いで円盤に吸い上げられるまでに12年かかり、その間にオンラインで学校に通ったり友人を作ってゲーム作りをしたりするんですが、最後に時間を戻すか戻さないかという選択を迫られるくだりが良いですね。4作品に共通しているのは、ベースに斬新なSF的アイデアがあり、それに加えて長いスパンの時間で物語が展開するという点で、その中で展開する人々の人生こそが次第に物語の主題になっていくのが素晴らしい。
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