ビストロ貸し切りで忘年会をやる
前々から一回やってみたかった「知らない人を集めてパーティーをやる」がついに実現しました。場所は先日あまりも良くて感動してしまった白金の「ビストロharuna」さん。4時間貸し切り&飲み放題で15,000円(税込)という破格のお値段。
haruna白金フレンチ酒場 (@haruna_shirokane)
人集めは幹事メンバーが一人3,4人知り合いを連れて来る、という感じでやりました。一部はTwitterで募集したりして。ちょうどいい感じのメンバーが集まって異常に盛り上がりましたね。時間は4時間あったんですがあっという間。
そして、料理が異常な量出てくる。数えてみたら10品もあって驚きました。お店のシグネチャーであるブーダンノワールも食べれて非常に満足。
ビストロなのに一品目はあん肝の茶碗蒸し。ブイヤベースっぽい魚介の雰囲気でスターターとして最高。
前回も頼んで美味しかったカルパッチョ。このお店のやつは味が濃くて美味しい。写真を撮り忘れた…。
3品目は鶏レバーのムースといちじく。これも前回食べて美味しかったんですよねー。
グラタン。寒い季節にぴったりで、シェフが焼き立てを見せて回ってくれるのも楽しい。うつわもいい感じ。
定番のパテドカンパーニュ。普通に見えるけどやっぱりめちゃくちゃ美味しい。
真鯛の白子。濃厚で美味しすぎる。ワインが進む。
名物のブーダンノワール。豚の血ですが、ここでは天ぷら仕立てなのが面白い。前回食べなかったので嬉しいですね。臭みもなくすごく美味しい。
魚料理(料理名忘れた)。ソースが美味しすぎる。
鴨のロースト。大量に出てくるから食べられないよ~と思っていたのだけど、普通にぺろりといけました。これも味付けがいい。
最後は子羊のロースト。前回は子羊のカツレツでこれがめちゃくちゃ美味しかったのだけど、このローストもなかなか。火入れが絶妙。肉の下に付け合わせの豆を煮込んだソースがあり、これと合わせると実に美味しい。
ワインも飲み放題だとたいてい適当な感じだと思うんですけど、ここはすごくちゃんとした物を出してくれるという印象。みんなで無限に飲んでしまった。
お店も良かったし、「知らない人を集める」というコンセプトも最高でした。このイベントは毎年やりたい!
2巻はさらにすごい
『イズミと竜の図鑑』、1巻も異常に面白かったんですが、2巻は1巻に輪をかけて異常な面白さ。高山にあるエルフの国でのエピソードですが、世界観設定の深堀りと会話劇だけでここまで面白くできるのはすごすぎる。しかも新キャラはケモナーのメガネっ子エルフ…かと思いきや、この人が後半では全く別の顔を見せてくれて二度美味しい!家父長制…ではないけれど、それに近い檻のような制度によって自由がなく、そこから自らの足で逃避しようとするのもいかにも21世紀の作品という感じがする。次巻への引きも強く、全体の構成が実に上手い。そしてさらに絵と演出が素晴らしい。登場人物に血肉が通っているかのような芝居の巧みさと構図の切り取り。今一番面白い漫画の一冊だと思う。
個人的に良かったのは古代のエルフたちが宇宙と地上に別れた、みたいな記述があるあたりで、鍵語のプログラミング的な印象とあわせて、『アリーテ姫』的なSFっぽさを感じさせてくれて最高!早く続きを読みたい。
『パンダ・パシフィカ』
アルバイト先の同僚・村崎さんから留守中に家の動物たちの世話を頼まれたモトコ。村崎さんからは度々近況を伝えるメールとともに、パンダと人類を巡る歴史についての文章が送られてきて、モトコは戸惑いつつも動物たちの世話と彼からのメールにのめり込んでいく。
高山羽根子の作品はデビュー作の『うどん キツネつきの』から一貫して常にマジックリアリズム的な空気を纏っているが、本作もそれに違わず日常風景が次第に異化していく。日常と異界、此岸と彼岸、日本と世界、さらには現実とフィクション。そして、それらを繋ぐのがパンダという政治的/サブカルチャー的に象徴的な生き物だったりするのが面白い。物語は徐々に陰謀論的な領域に入っていくのだけど、ここで描かれる市井の人々によるささやかな抵抗は、実際に陰謀論的になりつつある現実の世界においても何らかのヒントになりうると感じる。少なくとも巨大なシステムとしての世界に対して無力なままでいなくてもよいのではないかと思わせてくれる、ある意味で希望の物語。今年ベスト級。
『スキップとローファー』11巻
修学旅行編。終盤の京都の夜デートがかなり最高なんだけど、志摩くんが闇堕ちしそうになったり持ち直したりで忙しいな。みつみちゃんが無意識に抉って来て勝手に志摩くんがダメージ受けてるだけではあるのだけど。前半に置かれた陽キャ/陰キャ論と合わせて、このあたりのスクールカーストというか持つ者/持たざる者の悲哀のようなものを描くのが抜群に上手いよね。二人(とみんな)の行く末が楽しみすぎる。
ところで一番笑ったのは、ぜんぜん味がしない時にパフェを頼んじゃったけどがつがつ食べる誠っちゃんのシーン。
ちょっとしたワイドスクリーン・バロック
『ヴィンダウスエンジン』でおなじみの十三不塔先生の久々の新刊『ラブ・アセンション』。軌道エレベーターを舞台に繰り広げられる恋愛リアリティーショー!という触れ込みだったのだけど、蓋を開けてみるとファーストコンタクトだしマフィアの闘争はあるしスタンドバトルはあるし盛りだくさんで驚いてしまった。クエーサーと呼ばれるセレブ男性を巡って競い合う12人の候補者たちもどんどん脱落していくし、キャラが濃いので意外と混乱しない。エレベーターの高度ごとにステージになってるアイデアも秀逸。最後に選ばれた一人とクエーサーは軌道エレベーターのカウンターウェイトにハネムーンに出るという設定なんだけど、この辺も軌道エレベーターあるあるという感じでいいよね。
で、後半の盛り上がりがかなりすごいんだけど、ネタバレになっちゃうから何も書けないんだよね…。色々あってスタンドバトルっぽくなるんだけど、クセがかなり強いというか、ジョジョで言うと6部くらいの能力が出てきてかなりアガる。しかも常時発動型で無意識タイプ。能力がそれまでの人生の積み重ねから発現するというのもいいし、この設定でもっと読みたい。ファーストコンタクトものとしてかなり変化球で面白くてかなり満足でした。
推しは恋を知らないイカれたエンジニアの異相あざみさんです。
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