目次
はじめに
今年も「話数単位で選ぶ、2025年TVアニメ10選」に参加します。
毎年言い訳してるけど、今年も満足できるほど観れなかったなあ。観ようと思ってたけど観きれなかった作品で言うと『CITY THE ANIMATION』とか『矢野くんの普通の日々』とか『光が死んだ夏』とか『TO BE HERO X』あたり。特に「CITY」を観れなかったのは痛い。
評価の傾向としては作画重視、本編よりも幕間劇が好みな感じですね。と言いつつ今年は幕間のエピソードあまりないな。あと今年は人に注目して観れなかったなあという反省があるので、来年はちゃんとスタッフロールを読もうと思います。
企画の主催は「aninado」さん、レギュレーションは以下の通りです。
■「話数単位で選ぶ、2024年TVアニメ10選」ルール
■「話数単位で選ぶ、2025年TVアニメ10選」ルール
・2025年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。
・集計対象は2025年中に公開されたものと致しますので、集計を希望される方は年内での公開をお願いします。
Twitter(現:X)のハッシュタグは「#TVアニメ話数10選2025」です。
『アポカリプスホテル』#11「穴は掘っても空けるなシフト!」
一番印象深かったのはこれですね。『アポカリプスホテル』自体はアベレージのクオリティが異常に高く(近年どの作品も大体そんな感じですが)、またバラエティに富んでいるため選ぶのが難しい…と思いきや、このエピソードだけ頭一つ抜けてましたね。そもそもこの企画が出た時、「ははあ、また『ヨコハマ買い出し紀行』みたいなやつか…。まあ竹本泉だから観ますが」くらいのテンションだったんですが、いざ始まってみたら第1話くらいは予想の範囲内だったものの、2話3話と進むうちにあれよあれよとわけのわからない方向に突き進んでいき、しかもそのどれもが抜群に面白いときた。自分の視聴メモで面白かったエピソードには◯を付けてるのですが、全12話中10話に◯が付いてます。
でずっとその路線で行くと思ったら最終話一個手前のこのエピソードでまさに『ヨコハマ買い出し紀行』みたいなエピソードが入ってきてびっくりするわけです。ヤチヨさんが初めて休暇を取る話ですが、休息であるにもかかわらず死の匂いが濃厚に漂っているのは、これまでのハイテンションなドタバタ劇とのコントラストが上手くハマっているような気もします。最後に置かれたヤチヨさんの「生きている感じがしました」がハイライトですね。これによって彼女は本当に「地球人」となり、最終話の再会へと繋がっていく。このエピソードがここに置かれた意味とはこのあたりにあるのかなと思います。
『機動戦士ガンダムGQuuuuuux』第7話「マチュのリベリオン」
開始0秒で???!?!?となった劇場版から始まったGQuuuuuux、前時間帯の『アポカリプスホテル』と同じように毎週とんでもないことが起こっていたので選びづらかったんですが、なかでも話の密度が異常に高い第7話を。サイコガンダムの変形とか強化人間たちの噛ませ犬感とかいきなり出てきたエグザベ専用ギャンも驚いたんですけど、やはりキケロガの「そうはならんやろ」という変形ですね…。変形というか中身が出てくるというか…。初見であれは声出るって。
物語的にも、これまでの日常から戦争へと一気になだれ込んでいって、シリーズ全体のスピード感を象徴しているような話でもあり重要な転換点となるエピソードですね。まあこの作品、転換点みたいな話が多すぎるのはあるとは思うんですが…。
機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス) 公式サイト
『銀河特急ミルキー☆サブウェイ』07「仕事と見返り」
この尺の短さでかなりどうでもいい会話を交えつつキャラの掘り下げできるの職人芸という他なく…。チハルの「ありがとうね」に対する二人の反応で彼らがどういう境遇で生きてきたのかがわかってしまうし、金銭ではない尊厳としての「見返り」という概念は、個人的に今考えていることとリンクしていてとても見応えがありました。
排除くんを排除するときの段取りのテンポの良さとか例の発狂しそうなテーマ曲に合わせて弾をはじいていくくだりも見どころ。
『瑠璃の宝石』第9話「190万トンのタイムカプセル」
この作品もアベレージクオリティの高さが特徴的だったけど、その中でも特に作画演出脚本が良く、見せ場の多いこのエピソードを。冒頭の図書館で居眠り中の夢の中での緩めの作画とか夢らしい弾けた芝居あたりからすごくいいのだけど、中盤の凪さんのファッションショーからのメイド姿でハンマーを振るうカットも面白い。アカデミズム×かわいい(×筋肉)という本作のメインテーマが端的に表現されている。そして後半のダムのシーンがもう一つの見せ場。ダムの重量感とそのまわりを駆け回る小さな瑠璃たちの対比。ダムに駆け寄り階段を登り手すりからダム湖を眺める一連のカットの軽やかさが気持ち良い。下から煽るような視点のカットが特に良かった。最後に置かれた叙情あふれるオパールの場面も良い。
『全修。』#01「始線。」
終わってみるとスタートダッシュものというか初見のインパクト勝負なシリーズだったなあと思うのでやはり一番衝撃を受けた#01を挙げます。地平線に現れたヴォイドの群れを見たときにめちゃくちゃ見覚えがあるなと思ったのですが、まさか本当にそれをやるとは…。ここのインパクトが強すぎて、この話他になにがあったかあまり覚えていないですね…。食中毒で転生したのは覚えてるけど。インパクト勝負の作品はそういう感想になりがち。
『mono』#11「山梨かき氷マップ完全制覇」
『mono』もいいエピソードが多くて迷ったんですが、食べ歩きネタのこれで。8話の疾走感あふれるスケボーとどっちにしようかと思ったんですけどねー。
地元でかき氷の食べ歩き、というかサブタイにあるように「完全制覇」しようとする話なので、ゆるいのにハードボイルドというか、ただの食べ歩きではない緊張感があるのが面白い。車が使えないので公共交通機関と徒歩で炎天下を歩くシチュエーション設定もいい。しかし、本当にずっとかき氷食べてるだけなのにここまで面白いのはすごくないですか?どのかき氷も個性的で美味しそうだし、売り切れてたり予想より量が多すぎて地獄を見たり、そんなにドラマチックになる?背景美術がクオリティ高いのもいいですね。
『真・侍伝YAIBA』第16話「巨大決戦」
「YAIBA」は大仏回で。剣豪アニメなのに巨大ロボット回かよ、という気はしますが、やはりインパクトが大きくて印象に残ってるんですよね。年取ると記憶力が衰えてびっくり箱ばかり選びがちだな…。
大仏の起動シークエンスとか重量感がある動きがいいなあと思ってみていると超機動で動いたりしてその意外性も楽しい。デレる刃のシーンも好き。
『スター・ウォーズ:ビジョンズ 』Volume3 第9話「Black」
大平晋也監督×スター・ウォーズ、というわけで、Volume3の中、というか「ビジョンズ」全体の中でもかなりの異色作。全編休むことなく大平晋也の絵が動き続けるというだけで観る価値がありますね。大平さんのアニメスタイルはアニメというよりアニメーションに近いと思っているのですが、一本の短編作品になったことでさらにその傾向が強まっている気がします。なんとなく山村浩二先生ぽさを感じました。また、二人のストームトルーパーが主役ということで、紛れもなくスター・ウォーズの物語であるというのもいいですね。それでいて普遍的な物語でもあって。セリフは無いけれど、息づかいや表情や身振りから垣間見えてくる、たった13分の人生の物語。監督が意識していたと語るように、藤原さくらさんのジャズ調の音楽も映像と調和しており素晴らしかったです。映像と音楽があまりにも良かったので、深夜に観ていたこともあってか13分の間に熟睡してしまい、翌日もう一回観ました…というくらい良いです。いやしかし、これDisney+だし見づらいんですよね…。
『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3 9作品の物語
『僕のヒーローアカデミア』FINAL SEASON 第162話「ラスボス!!」
ついに完結した「ヒロアカ」からは最終決戦中盤の転換点である爆豪回を。原作読んでたのに、観終わったあと、「ラスボスってお前かよ」って突っ込んでしまった。まあたしかに本当のラスボスと同じくらいラスボス感ありますが。FINAL SEASONは当然のように異常に良い作画が最後まで続いていたわけですが、その中でも特に良かった回なのではないでしょうか。爆豪復活からのアイコンタクトで瞬時に連携取れるデクとの大回転超加速射出で窮地のオールマイトを救うキラキラエフェクトマシマシ作画も最高だし、復活一声目が「勝つぞ!」なのも人外じみてるし、そのあとのビル屋上でのオールマイトからの手渡しからの見たことのない笑顔が100点満点すぎる。ここでまだAパートですからね。個人的に特に良かったのが屋上でのオールマイト、エッジショット、爆豪の会話の場面。エッジショットの「俺は繋いだだけだ」からのオールマイトから手渡しでエルクレスの残骸を受け取るくだりは、作品全体を通底する「つなぐ」「受け継ぐ」というメインテーマを象徴していて非常に印象が強いですね。
『前橋ウィッチーズ』第3話「怠慢と書いて、ありのままと読む」
2話くらいから「プチプラは搾取」とかキョウカさんが言ってたので、「社会派だなあ」と思って観ていたのだけど、第3話ではルッキズムの問題に真正面から突っ込んでいって、何やらすごいアニメが始まってるぞ、となったのでこの話を挙げますね。主人公の一人であるアズが同じコンプレックスを抱えていて、それゆえにスーパーサイズモデルの凛子に対して直球の暴言を吐くくだりが前話の引きになっていて、そこから解決編という流れなのですが、そこで魔法を使って痩せるとかダイエットを頑張るというわかりやすい解決方法に進まないのがいいですね。アズのキャラクターの掘り下げになっていると同時に、物語全体の方向性を示す良い話だと思いました。お客さんである凛子さんのキャラクターがかなり練り込まれているのも素晴らしい。
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