ムオム様が良い

小池ルパンの完結編『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』。今回もめちゃくちゃかっこいい。ちょくちょく出てきてたけど、「******」の前日譚ですね。映画観て帰ってきて配信ですぐに続編観れるのは面白い。しかも数十年前に作られた続編という。

今回は謎の島で時間制限付きサバイバルというよくある話ですが、敵ボスのムオム様が魅力的。世界を裏で操ってる系の悪役ですが、とにかく肉体が強い。独特の体型といい謎の構えといい野性味がすごいんですが、その正体が面白い。そして風貌が明らかにあの人の系統!血縁関係があるわけじゃないのに…!なんだか知恵の***と力のムオムという感じですね。よくある不死身なんですが、その不死身のロジックがトンチキ過ぎて面白かったです。そんなんありかよ。

嬉しかったのがヤエル奥崎とホークの再登場ですね。ヤエルはともかく、ホークは首取れてたじゃん、と思いつつ。終盤のヤエル奥崎は主人公ばりの活躍で良かった。惜しい男だ…。

それにしてもこれで小池ルパンも終わりかあ。年一くらいでやってほしい。

映画『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』公式サイト

アニメ版未見だけど実写版『リロ&スティッチ』を観る

友人に誘われて『リロ&スティッチ』を観ました。原作(アニメ版)未見だったんですが特に問題なく面白かった。事前の知識としては可愛くてもふもふだけど傍若無人なエイリアンが暴れまくるコメディという程度だったんですが、実際に観てみるとスティッチは想像の10倍くらい傍若無人だったし、コメディタッチではあるけれど姉妹を取り巻く状況はかなりシリアス。リロもスティッチも子どもなので姉のナニは相対的に大人に見えるのだけど、彼女もまだ若すぎるわけで、要するに子どもたちだけで行きていくことができるか?という話でもあるのですね。その意味ではリロのもとに赤ちゃんともいえるスティッチがやってきたことで相対的にリロが姉役を与えられる話でもあって、このあたりの関係性の変化も面白い。当初は福祉局のコケアが姉妹を引き離そうとする悪役のように描かれるのだけど、後半では、むしろ彼女は自分の仕事をちゃんとやっているというように観ている方の意識が変わっていくのもいい。明確な悪役が存在せず、強いていうなら姉妹の置かれた境遇を解決しようと大人たちががんばる話なんですよね。そのへんがすごく良いです。

実写映画『リロ&スティッチ』公式サイト – ディズニー

平田敏夫の良さに目覚める

「【新文芸坐×アニメスタイル vol.190】 平田敏夫の珠玉のアニメーション」へ。『グリム童話 金の鳥』と『ボビーに首ったけ』の二本立てで、どちらもアニメスタイルではおなじみ(というほどかかってはいないか…)の作品ですが、二本並べてみると平田敏夫という監督/アニメーターに対する解像度があがりますね。

『グリム童話 金の鳥』は今まで東映長編の流れで観ていたのですが、割と異色というか、かなりテイストが違いますよね。やはり大橋学さんのキャラデザが素晴らしい。今見るとサンリオ感が強くて、令和だとめちゃくちゃ受けそう。あとトークでアニメ様も言ってたけど、背景が素晴らしいですよね。宮殿もいいけど、森の中の幾何学的で装飾的な背景がすごく好きです。今回気づいたのは八奈見乗児さん演ずる大とりの場面で飛行機のSEが使われている点。前回は気づかなかった。南家こうじさんの魔女のダンスシーンも印象深いし、今見てもめちゃくちゃ面白いですね。

『ボビーに首ったけ』はまた全くテイストが違っていて、「金の鳥」と並べるとその特異さが際立ちますね。主人公ボビーの声は俳優の野村宏伸さんがやってるんですが、初見のときは「なんだこれは」となったのですが、聞いているうちに癖になる感じが面白い。このあたりの裏話がトークのときに丸山Pから語られていて非常に面白かったです。「ボビー~」は実験アニメ的な側面が強くて、コラージュでテンポよく進む前半の場面も時代感があってすごく好きなのですが、やはり白眉はクライマックスの千葉への往復の場面。とんでもない密度の背動が観れます。前半が森本晃司さん、後半がなかむらたかしさんとのこと。