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【映画レビュー】『戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-01恐怖降臨!コックリさん』:工藤D大活躍でシリーズ再起動!

      2017/09/10


ぼくらの工藤Dが帰ってきた!

 金属バットを持った工藤Dが好きだ。「鬼に金棒」ではないが、「工藤にバット」という組み合わせにはなんとも言えない安心感がある。AD市川に、田代カメラマンに、防衛庁幹部に、そして時には怪異すらにも殴りかかる工藤Dの無鉄砲さとバイタリティには毎回、心を揺さぶられる。

 だから、前作となる『コワすぎ!最終章』はどこか物足りなかった。もちろん、田代カメラマンが文字通り体を張って活躍する姿には心打たれたし(特にカメラを装備するシーン!)、白石作品でおなじみの江野くんが助っ人として現れる展開も胸熱だった。でもやっぱり前半部分の工藤Dの不在は寂しいものがあったのも事実だ。金属バットや例の髪の毛といったおなじみのアイテムが出ないのもそれに拍車をかける。僕は世界の終わりにカチコミをかける工藤Dを期待していたのだ。

 そして、これまでの世界をリセットして再開される「超コワすぎ!」シリーズ。第一作となる本作は、僕の大好きな工藤Dが大活躍する俺得すぎる作品だった。

工藤Dの理不尽な暴力がコックリを襲う!

 物語はいつものように投稿ビデオから始まる。かつて高校受験の際にコックリさんに合格祈願をした女子高生の祥子(寺内絵美子)と純(松竹史桜)。「来年の同じ日にまた同じ場所で同じ人を集めてコックリさんをする」という約束を果たすため、廃校となった母校にやってきた二人はコックリさんに襲われてしまう…。実は本来は3人でやらなかければいけなかったのだが、もう一人の人物である新菜(紅甘)が欠席してしまったため、コックリさんの怒りを買ってしまったのだ。この日を境にして怪異に見舞われるようになった二人は工藤Dに投稿ビデオを送り取材を申し込む。

 工藤Dと女子高生というある意味最強の布陣なのだけど、以外にもセクハラはあまりない 1。無印「コワすぎ!」のFILE-04と同じではあるのだけれど、やっぱりそこは工藤D、会う前からニンニクを大量に食べてきたりとやりたい放題 2。新菜の彼氏をボコボコにして、文字通り力づくで彼女を引っ張ってきたり、いつものようにAD市川(久保山智夏)をパシリに使ったり…。そして装備は金属バット。前シリーズの「FILE-01 口裂け女捕獲作戦」でも口裂け女を轢き殺そうとするあまりにもアグレッシブなその行動に度肝を抜かれたけれど、今回のコックリさんは実態が無いにもかかわらずいつものように金属バットで殴りかかっていく工藤D、その傍若無人ぶりに拍手喝采!「コックリに「さん」付ける必要あんの?コックリでいいだろ!」という狐をも恐れぬ大胆不敵な名台詞も最高!ちなみに、コックリの造形は「アルフ」そっくりである。

 ネタバレになってしまうのでオチは言わないけれど、いつものように鑑賞者の予想の斜め上にぶっ飛んでいくというよりは、それまでに物語の中で散りばめた伏線を回収しつつ、いわゆるどんでん返しへと結実していくのが白石監督作品としては新鮮な感じだ。そしてフジロックの恨みは恐ろしいということがよく分かる映画でもある。

どっかで見たことがある学校が舞台だ!

 本作のもう一つのポイントは、これまでの無印「コワすぎ!」シリーズとは別の世界線、あるいは一周後の世界で展開されるという点だ。この世界線では無印「コワすぎ!」シリーズ(「FILE-01」から「最終章」まで)を制作してはいたものの、我々の世界線とは異なり、怪異のようなものがほとんど捉えられず、借金まみれになった工藤D(ここは旧シリーズと同じだけど…)が「超コワすぎ!」としてシリーズをテコ入れするという流れになっている。劇中で挙げられている旧作のタイトルが微妙にオリジナルと異なっているのが間違い探しのようで面白い。

 物語が進んでいくにつれて強烈なデジャヴを覚えるのは、舞台となっているのが「FILE-04 真相!トイレの花子さん」で使われているのと同じ学校だからだ。舞台挨拶で監督自身も言っていたが、金銭的な意味合いもさることながら、「別の世界線」であることが明確に意識されている。そして前シリーズで大活躍したあのアイテムにそっくりなもののが同じようなタイミングで手に入るのも旧作からのファンにとっては嬉しい。

 「口裂け女」の金属バットと髪の毛、「震える幽霊」の廃墟探検、「人喰い河童」のケダモノ感、「トイレの花子さん」での女子高生と同じロケーション。あたかも旧シリーズを予型としたかのような展開の「超コワすぎ!FILE-01」だったが、今後の展開はどうなるのか。「最終章」はある意味、悲劇的な形で幕を下ろしたわけだけれど、「工藤Dの因果」が無いこの世界線でもまた、頭のネジがぶっ飛んだ新たな広がりを期待したい。

予告編

基本情報

戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-01恐怖降臨!コックリさん  81 min

監督:白石晃士

脚本:白石晃士

撮影:白石晃士

出演:大迫茂生/久保山智夏/白石晃士/紅甘/寺内絵美子/松竹史桜

上映開始日:2015年6月6日

公式サイトhttp://www.albatros-film.com/movie/cho-kowasugi/

公式Twitterhttps://twitter.com/kowasugi_movie

舞台挨拶ありました!

 私が見たのは初日の3回目の回だったんですが、予想通りというべきか、臨時の舞台挨拶がありました!工藤Dだけは他の撮影にかぶってしまったそうでいらっしゃらなかったのですが、田代カメラマンと市川ADによるトークがとても楽しかったですね。毎回、サプライズでやっていただけるのは大変嬉しいです。

 メモ取れなかったので箇条書きで簡単に覚書を付けておきます。


・7月公開の『FILE-02 蛇女の怪』はこれまでで最長の長さ。展開も予想を裏切る方向になる。

・FILE-02以降の展開は漠然と考えているけれど、どうなるかわからない。ちょっとダークな感じになるかも。撮影は早くて来年の夏以降になる。

・新菜役の紅甘さん(内田春菊先生の娘さん)が撮影の時はまだ中学生だったのだけど、他の二人(純役の松竹史桜さん、祥子役の寺内絵美子さん)よりも大人びて見えたのが面白かった。

「コワすぎ!音頭」はやるつもりで考えていて、あとは振り付けをどうするか考えるまでいっていたけど、本当に会社からNGが出たのできなかった。これまでにNGが出たのは『コワすぎ!最終章』の田代カメラマンがパンツを食べるシーンだけ。本来は落ちている人糞を食べるはずだった。

・Q:舞台となった学校は旧シリーズのFILE-04の学校と同じですか?→A:同じ学校です。広くて使い勝手がいい。そして安い。それから、旧シリーズとはパラレルワールドという設定ですが、一回出てきた舞台がまた出てくるのも面白いと思ったので。

・Q:劇中の怪奇現象の説明イラストは外注という設定ですか?→A:そういうイメージですね。

・Q:撮影期間はどれくらいですか?→A:カラオケ屋のシーンを含めると3日と半日くらい

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NOTES

  1. と思ってたらFILE-02と同時上映されたスピンオフその1でドン引きした。工藤Dクズすぎ!
  2. コレが重要なフラグになるとは誰が想像しただろうか…

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