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「ナゲットを ゲットだぜ!」
【映画レビュー】『ゾンビスクール!』

      2016/03/17


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 子供のゾンビといえば思い出すのは『バタリアン2』1とか『ゾンビ・アルカトラズ』2の赤ちゃんゾンビなんだけど、この作品のゾンビは全て子供。「子供相手だからそんなにグロくないんでしょ?」と思いきや、全くそんなことはなく、食い散らかした死体の腸でなわとびするわ目玉でおはじきするわとやりたい放題。子供らしく激しく走り回る上に、泣き声で仲間を呼んだり、カンヌキを外したりする。迎えに来た保護者(もちろん喰われる)の前ではおとなしくしているという狡猾な一面も。

 そして、ある意味ゾンビたち以上にイカれてるのが癖のある教師たち。まあ冷静に考えれば、命の瀬戸際にあるとはいえ数時間前まで教え子だった子供たちを躊躇いもなくブチ殺せる時点でかなり普通じゃないんだけど、おかげさまで普通の映画にありがちな「この子たちを殺すなんて…できない!」みたいな葛藤がなくてとてもテンポが良くなっている。感染するのが子どもだけというのも面白くて、かつての同僚がゾンビになって襲ってくるという展開もなく、ひたすら子供たちをぶっころしていくのは爽快!焼き殺したりもするけれど、私は元気です。教師軍団の顔ぶれは以下の通り。主人公格の童貞っぽいホビット・クリント君(イライジャ・ウッド)、クリントの幼なじみで男の趣味が悪いルーシー(アリソン・ピル3)、ルーシーの彼氏で絵に描いたような脳筋野郎・体育教師のウェイド(レイン・ウィルソン4)、「SAW」シリーズ5の脚本でもおなじみ(そして本作の脚本もやってる)リー・ワネル演ずるマスコット的コミュ障理科教師・ダグ、ヒステリック社会科教師・レベッカ(ナシム・ペドラド)、ゲイの芸術教師・トレイシー(ジャック・マクブレイヤー)、謎の東洋人用務員・ハタチ(ピーター・クン)、そしてヤク中の警備員・リック(ホルヘ・ガルシア)。民族や思想信条が異なる彼らが、団結して子供ゾンビたちに立ち向かう姿はあたかも多民族国家アメリカを体現しているかのようだ(てきとう)。

 それにしてもこの映画、B級映画らしからぬ小ネタと小粋なセリフのオンパレード。初っ端から、メインワルガキである9.11生まれのパトリオットくん(ピーター・ロス)のセリフが「18才になったら海兵隊に入って○○○○○○をぶっ殺してやるんだ」で爆笑。最初は嫌なやつに見えたウェイドが「オレはこの仕事が…みんなが大好きだ!」と感極まって語った後に件の理科教師が「非白人の娼婦とファックしたい人生だった」みたいなことを言う、そのタイミングの素晴らしさ。極めつけは「ナゲットを ゲットだぜ!」。ホビットいじりのセリフがあるのも嬉しい(ほんの少しだけど)。

 テンポの良さとコメディとしての質は近年最も面白かったと評判の6『ロンドンゾンビ紀行』7に匹敵する面白さ。終盤には『ロンドンゾンビ紀行』を思い出すようなシーンもあり8とても盛り上がる。

 なお、本作で一番グロいのは冒頭のチキンナゲットを作るシーン(解体から出荷まで)である。注意!

予告編

基本情報

ゾンビスクール!  Cooties88 min

監督:ジョナサン・ミロ/カリー・マーニオン

音楽:Pepijn Caudron(Kreng)

脚本:リー・ワネル/イアン・ブレナン

撮影:ライル・ビンセント

出演:イライジャ・ウッド/レイン・ウィルソン/アリソン・ピル/ジャック・マクブレイヤー/リー・ワネル/ナシム・ペドラド/イアン・ブレナン/ホルヘ・ガルシア/ピーター・クン/ピーター・ロス/アルマーニ・ジャクソン/モーガン・リリー

公式サイトhttp://www.zombieschool.jp/

公式Twitterhttps://twitter.com/presidio00

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 ファーストフード×ゾンビといえばコレ。カウフマン御大の傑作の一つ。後半のカオス感が最高です!

 童貞っぽいやつが主人公の学園ゾンビもの。普通。

Notes

  1. ケン・ウィーダーホーン監督。1987年、アメリカ。マイケル・ジャクソンモデルが出るやつですね。痛快ハッピーエンド。
  2. ニック・ライオン監督。2012年、アメリカ。アルカトラズというタイトルのわりには早々に刑務所を脱出しちゃう映画。原題は"Rise of the Zonbies"なので、アルカトラズは関係ないのだった。ゾンビが海を越えてくる貴重なシーンも有り。
  3. 最近だと『ミッドナイト・イン・パリ』(ウディ・アレン監督。2011年、アメリカ。)のフィッツジェラルドの奥さんのゼルダ役とか『スノーピアサー』(ポン・ジュノ監督。2013年、韓国・アメリカ・フランス。)の先生役とか。
  4. 『スーパー!』(ジェームズ・ガン監督。2010年、アメリカ。)のクリムゾンボルトでおなじみ!
  5. まあこう言っちゃ何だけど1が一番面白かったな…。
  6. 個人の感想です
  7. (マティアス・ハーネー監督。2012年、イギリス。)老人が大活躍する大傑作ゾンビ映画。雑な邦題かとおもいきやちゃんと二階建てのロンドンバスで市内を巡る展開がある。
  8. 同じオチというのもすごく良い

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